...五 『新著百種』――薄倖の作家北村三唖と天才露伴の『風流仏』硯友社の世間に乗出したのは『我楽多文庫』であったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...34微笑の砦(とりで)もて 心を奥へ奥へと包んだ 薄倖のばらのはな...
大手拓次 「藍色の蟇」
...われは薄倖兒(はくかうじ)...
高山樗牛 「清見寺の鐘聲」
...生まれながらにしてすでに薄倖(はっこう)の運命を得てきたのである...
田山花袋 「田舎教師」
...年取って薄倖(はっこう)な亮(りょう)の母すらも「亮は夭死(ようし)はしたが...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...薄倖な児童の家庭を訪問させたのである...
戸坂潤 「社会時評」
...どうしたら信念が得られましょうか? ほんとにわたくしは薄倖(ふしあわせ)でございます...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...わが薄倖も亦甚しといはなければならない...
永井荷風 「十年振」
...贏(か)ち得るものは青楼(せいろう)薄倖の名より他には何物もない...
永井荷風 「梅雨晴」
...この詩人の薄倖(はっこう)を嘆じた...
中島敦 「山月記」
...骨董屋は兄妹の頼る者もない薄倖につけ込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不幸の重荷を背負っているような薄倖(はっこう)な感じのひとだった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...あの薄倖(ふしあはせ)な水死女の魂の安息のために祈るだらうから!やがて彼はくだんの小家へ近よつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...小鳥を哀撫することで、薄倖の中にも、或る静かな慰安を感じ、それによって、強い僻みから逃れて来た美しい霊が、急に陰惨で極悪な境へ迷い込み、四囲に漂う闇黒のために霊の表面を汚染されるというのは何と痛む可き事実であろう...
松永延造 「職工と微笑」
...自身の薄倖(はっこう)であることが悲しみの根本になっていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女は自身の薄倖(はっこう)さばかりが思われて悲しんでいた所へ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分は飽くまでも薄倖(はっこう)な女である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼奴がロメオとジュリエットの名台詞(めいせりふ)を彼がネロのようにそりかえって早口で喋舌るときは全く貴女を薄倖の踊子だとさえ思ったのです...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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