...甲野は薄ら寒い静かさの中にじっと玄鶴を見守ったまま...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...薄ら寒い影が纏(まつ)わっている...
芥川龍之介 「小杉未醒氏」
...翌(あく)る朝になったら恥ずかしさも薄らいで...
太宰治 「風の便り」
...小歇(おや)みもなく降り続いているなんとなく薄ら暗い胴震いのしそうなほど寒い日だったと覚えております...
橘外男 「蒲団」
...薄ら寒い髯が伸びかかっていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...年と共に薄らいでゆくことが...
中里介山 「大菩薩峠」
...肝癪が何時(いつ)となく薄らいできて...
夏目漱石 「それから」
...夜更けの人足も薄らいだK――坂を登ってゐた...
原民喜 「夢」
...翌朝になっても観念にたいする熱望は一向に薄らいでいない...
久生十蘭 「黒い手帳」
...この頃は時の作用で悲しみも大分薄らいで居られたが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...元気で、薄ら日の中を、浅草の熊谷稲荷のはなし塚の法会へ出かけてゆきました...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...一年一年と薄らいで遂(つい)に消え去ってしもうた...
正岡子規 「病牀苦語」
...薄ら笑いをして)いいじゃねえか...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...外の寒気の薄らいだのが分かる...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...とかく品物を第一にする心が薄らぐことであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...おりんの懸念も薄らいできました...
吉川英治 「江戸三国志」
...人の思いも薄らごうし...
吉川英治 「親鸞」
...産婦(さんぷ)のように血の気(け)が薄らいでいる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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