...どうせ蔵六の事だから僕がよんだってわかるようなものは書くまいと思って...
芥川龍之介 「田端日記」
...蔵六が帰った後(あと)で夕飯(ゆうめし)に粥(かゆ)を食ったが...
芥川龍之介 「田端日記」
...蔵六は彼のすべての陶器を亀亭の窯で焼き...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彼の目には幕府以上の「非文明」の権化にすぎない官軍参謀村田蔵六が...
服部之総 「福沢諭吉」
...夜半(よなか)を待って当番の蔵六へ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...勤めは重く、扶持(ふち)は軽し、ってえ奴ですな」「そこへ持ってきて、奉公先の伜が、売掛け金を持ち逃げしたり、女房は、床につくし、餓鬼(がき)ゃ餓鬼で、おとといの夕方、軽尻馬に蹴とばされて、肋骨(あばら)を折って、寝てる始末だ」「おやおや、そいつあ」と雲霧は、人情ぶかい眼を、牢格子に寄せて、「おやじどん、どうする気だい」「しかたがねえから、女衒(ぜげん)に口をかけて、一番姉を売っとばそうと、覚悟はしてるが伜の埋め金は、とても、そんな事じゃ、追いつくめえし、訴えられりゃ、お上のお役は、その日から馘(くび)になるしの……」と、蔵六は、貧乏皺(びんぼうじわ)の寄った額に手をあてて、重い息をついた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...――俺が死んだら、世間にも出ず、勿体(もったい)ねえなあ、と考えついて、実あ、おやじどんに話しかけてみたわけだが、そいつを、使ってくれねえか」「さあ? ……」と、蔵六は、顫(ふる)えながら、考えこんだ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...気がつくめえじゃねえか」蔵六は...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...そこに、真っ暗な、紺屋の溝川(どぶかわ)があって、西の土橋から七軒目、路地の角だよ」「それだけ詳しく聞けば――じゃ行ってくるぜ」どこへ、足を掛けたのか、ぽんと牢廂から大屋根へ、「あッ」夜鴉みたいな、迅い影が、星の空から、消えたとたんに、蔵六は、自分の首が、抜けて行った気がして、「いっぱい、食わされたかな?」と、いう疑惑や、後悔や、職務の自責や、いろんなものが、頭にこんがらかって、体が、ひとりでに、うろうろした...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...ゆうべ二十両だけ、おめえの家の窓から抛り込んでおいたから、帰(けえ)ったら、戸袋へ、手を突っ込んでみなせえ」交代が来ると、蔵六は、へとへとになって、紺屋ッ原へ、帰って行った...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...コツ、コツ、コツ……啄木鳥(きつつき)みたいに、蔵六が、牢を指でたたいた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...白洲の吟味ぶりも、蔵六の話も、月半ば過ぎだろうという事だのに、どうして磔刑(はりつけ)の日がそんなに急になったのだろうか...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...待っていた蔵六は...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...だが蔵六は、折ふし途中で会った内侍(ないし)の供に加わって来たので、難なく要塞の本拠まで入れた...
吉川英治 「日本名婦伝」
...蔵六の眼で見れば...
吉川英治 「日本名婦伝」
...次の合戦には、漆間蔵六も、小綱の兄や従兄弟たちも、戦士の籍から除外されていた...
吉川英治 「日本名婦伝」
...子の落着いている眼を見ると、蔵六は、はっと親に回った...
吉川英治 「日本名婦伝」
...漆間蔵六とて、語らいあえば四、五十名の士(つわもの)は連れて来られよう...
吉川英治 「日本名婦伝」
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