...其頭にポカ/\と拳骨が飛ぶ、社長は卓子(テイブル)の下を這つて向うへ抜けて、抜萃(きりぬき)に使ふ鋏を逆手に握つて、真蒼な顔をして、「発狂したか?」と顫声で叫ぶ...
石川啄木 「菊池君」
...按摩の剥(む)く目は蒼(あお)かりけり...
泉鏡花 「歌行燈」
...青山が真蒼になって...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...二三軒先きの下宿屋の軒燈が蒼白い世界にたつた一とつ光りを縮(ちゞ)めてゐるやうな淋しい灯影ばかりを心に殘して内へ入つた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...蚕(かいこ)のような蒼白(あおじろ)い顔にぼうッと病的な血色が差して...
徳田秋声 「仮装人物」
...蒼(あお)みがかった色白の痩(や)せ形で...
徳田秋声 「縮図」
...蒼白になっていた...
直木三十五 「南国太平記」
...外には夕栄(ゆふばえ)に染められた空と入江とが次第に蒼白く黄昏(たそが)れて行く...
永井荷風 「海洋の旅」
...蒼暗(あおぐら)き裾野(すその)から...
夏目漱石 「虞美人草」
...蒼白(あおしろ)い額や頬は...
夏目漱石 「行人」
...大変な蒼ん蔵に違(ちがい)ない...
夏目漱石 「坑夫」
...四囲は稀(まれ)な巨木の常緑濶葉樹が欝蒼(うつさう)として繁つてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...ひどく蒼(あを)ざめて乾いてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...いつも私の懷(いだ)いてゐたものゝ蒼ざめた姿を寫し出したにすぎない...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...穏やかな笑みを浮かべているものの、顔面蒼白で、震えている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...――夫人の手は蒼白く...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...Oはその蒼白な顔をそとの方に向けて坐っていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...」カテリーナ・リヴォーヴナは急に蒼い顔をした...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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