...穏やかな木の葉簇(はむら)に俄雨(にわかあめ)が降りそゝぐやうな音が彼等の顎から起る位に荒い...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...あの鼻息の荒い連中が...
海野十三 「暗号音盤事件」
...よろひの胸板のやうに平板な緑が空間のエエテル全部を荒い振幅で捩動させて居るので...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...荒い眉根をしかめてることが多かった...
豊島与志雄 「狐火」
...南へ続く二見ヶ浦とても決して荒い海ではありませんけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...男が使うような荒い言葉や下品な文句を...
中島敦 「プウルの傍で」
...龍を沈めたところの間には荒い格子の仕切りがあって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...海上は相当波が荒い...
林芙美子 「浮雲」
...少々手荒いかも知れませんゾ」急に威勢がよくなって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あなたの秘密は金使いの荒い人には...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...波の荒い辺卑な海辺であつたから遥々と避暑に来てゐるやうな花やかな群などは一切見あたらなかつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...クレヴィンは夢うつつのようになって同じ荒い調をひいた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...今鼻息の荒い連中であればあるほど...
三好十郎 「その人を知らず」
...お気の毒やが少し手荒いところで...
村上浪六 「上方者の啖呵」
...娘のそうした芸をただ荒い波の音が合奏してくるばかりの所へ置きますことは私として悲しいことに違いございませんが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さすがに手荒いふうではなく物穏かに引剥(ひきは)いだ...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...他人のおまえさんなんかに四の五の云われる筋はないんだから」「それなら証拠をみせろなどと云うな」おかねは荒い息をし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...追いつめる男の刀が、二度、甲斐の袴と、袖とを刺し、男の荒い呼吸が、はっきりと甲斐に聞きとれた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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