...茫漠とした未来が心配だ...
...彼女の目には茫漠とした不安が浮かんでいた...
...無限の大地が私の前に茫漠と広がっていた...
...その政策にはまだ茫漠とした問題が残っている...
...茫漠とした夢の中で、私は彼女とともに旅をしていた...
...彼女にくらべると私は実に茫漠として濁っている事を感じた...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...冒頭のドニエプル河畔の茫漠(ぼうばく)たる風景も静的である...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...それで彼の一神教的哲学は茫漠たるロシアの単調の原野の民には誠に恰好なものであり...
寺田寅彦 「札幌まで」
...不用意のうちに現われる彼の希望の茫漠(ぼうばく)として支離滅裂なことにむしろ驚かされるくらいであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...茫漠たる海洋だけがはてしもなく広がってるのだった...
豊島与志雄 「書かれざる作品」
...平原は寒く茫漠(ぼうばく)としており...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...茫漠たる焼野に建物が建つたためには...
中原中也 「アンドレ・ジイド管見」
...この茫漠(ぼうばく)たる原の中で...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...茫漠たる曠野と、怪奇を極めた岩山と、ゴティクとアラビクのまざり合つた異樣な樣式の建物と、エル・グレコとゴヤとヴェラスケスの繪畫と、女・男の美しい顏と粗末な風裝と、内亂の悲慘を物語る破壞と焦土と、塹壕とトーチカと、彈丸の缺けらと鐵條網と、血痕と墳墓と、……そんなものが二重映し三重映しになつて視覺から離れなかつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...心の茫漠(ぼうばく)とした愁(うれい)である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...砂丘まじりの地表が茫漠とひろがり...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...君は覚ってくれなかった」真名古は一種茫漠たる表情を泛べながら穴の明かんばかりに総監の面を注視していたが...
久生十蘭 「魔都」
...すると同時に私は(これも私の熱の作用のせゐだつたのかしら?)ふしぎに茫漠とした...
堀辰雄 「水のほとり」
...夕映えの僅かな余光を浴びて頂きのあたりを黄金色に輝かせてゐたが山裾一帯は見渡す限り茫漠たる霞みの煙に閉されて...
牧野信一 「南風譜」
...再び茫漠と煙つた...
牧野信一 「眠い一日」
......
槇村浩 「青春」
...茫漠たる知識しかもっておらぬのである...
柳田国男 「雪国の春」
...銀太と金太が一人の茫漠として泰然たる青年を...
山本周五郎 「長屋天一坊」
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