...渓流に臨んだ雑木林の山には茜色(あかねいろ)の日影が澱(よど)んで...
近松秋江 「狂乱」
...建物の外に出ると澄みわたつた空に茜雲が明るい...
原民喜 「小さな庭」
...まっすぐに茜さんの顔を見つめながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんは、勝ち誇ったような声で、「そんなことぐらいわからないと思う? あたしはよほど前からちゃんと知っていたのよ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜はたった二年で捨てられてしまい...
久生十蘭 「キャラコさん」
...……嘘だったということは、今日はじめてわかりましたが、茜から、あなたが東京へ行かれたと聞くと、私は闇夜(やみよ)の中でとつぜん光明を失ったような気持になって、また決心がにぶり、茜にすすめられて、今日のような不埓(ふらち)なまねをいたしましたが、でも、もう大丈夫です...
久生十蘭 「キャラコさん」
...(茜さんが、なにか大変なことになりかけている……)ここにいるひとたちが、みな幸福(しあわせ)そうな顔をしているのに、茜さんだけが、ひとりでなにか苦痛に喘(あえ)いでいる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんだけを放っておけるわけのものではなかった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ぐるりと茜さんの頭が廻った...
久生十蘭 「キャラコさん」
...膝で茜さんの蒲団のうえへ乗りあがって行った...
久生十蘭 「キャラコさん」
...生んでちょうだい」透きとおるように蒼白くなった茜さんの頬が...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんが、もの怯(お)じしたような眼付きで、キャラコさんを見あげながら、「キャラコさん、いったい、何が始まったんですの」キャラコさんは、襖のところまで戻って行って、そこを一杯に引き開ける...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「茜さん、ちょっと、見てごらんなさい...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その元気」茜さんは...
久生十蘭 「キャラコさん」
...初めの二句はいふまでもなく額田の女王の歌茜さす紫野行き標野行きの句から出て居るのであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...乾いた茜いろした面白いものであった...
室生犀星 「幼年時代」
...紅い夢茜(あかね)と云(い)ふ草の葉を搾(しぼ)れば臙脂(べに)はいつでも採(と)れるとばかりわたしは今日(けふ)まで思つてゐた...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...茜色(あかねいろ)の淡靄(うすもや)が立って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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