...三十六 倦怠彼は或大学生と芒原(すすきはら)の中を歩いてゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...懐中電灯の光芒(ひかり)が縦横に飛び動いて...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...破れた竹垣の傍には穂のあぎた芒が朝風にがさがさと葉を鳴らしていた...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...白い犬はその芒の中に姿を消すことがあった...
田中貢太郎 「岐阜提燈」
...晩秋の夕陽が芒(すすき)の穂や雑木(ぞうき)の枝に動いていた...
田中貢太郎 「草藪の中」
...たいていは光芒(こうぼう)射出といったようなふうに見えるのであって...
寺田寅彦 「人魂の一つの場合」
...蔦の葉模様の襖に芒と映ってるきりで...
豊島与志雄 「反抗」
...くさ/″\の話のうちに茸狩りし趾の小き穴に栗の一つ宛落ちたるは烏のしわざなりなど語らるゝをきゝて繩吊りて茸山いまだはやければ烏のもてる栗もひりはず嵯峨より宇多野に到る小芒の淺山わたる秋風に梢吹きいたむ桐の木群か十月一日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...一簇の芒の穗がそこにも靡いて居る...
長塚節 「松蟲草」
...光芒(こうぼう)相(あい)映(えい)じてすさまじいほどの光景だった...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...芒や野菊が乱れている辺りに落ち葉を散らす...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...ときおり林の切れ目から薄赤い穂を出した芒(すすき)の向うに浅間の鮮やかな山肌をのぞかせながら...
堀辰雄 「楡の家」
...彼は芒(すすき)を分けてその方へ近づくと...
横光利一 「日輪」
...一様に背を曲げる芒の上から...
横光利一 「日輪」
...一(ひと)むらの青芒(あおすすき)の中から...
吉川英治 「剣難女難」
...そのへんの青芒(あおすすき)を大鎌でバラバラ刈った...
吉川英治 「私本太平記」
...芒の穂はすでに静秋の気をほのめかす...
吉田絃二郎 「八月の星座」
...車の兩側はすべて枯れほうけた芒ばかりだ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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