...お芋(いも)やきゅうりやなすをつくることもできないです...
海野十三 「三十年後の世界」
...芋虫みたいなこいつを...
高見順 「いやな感じ」
...東一番丁の夜のにぎわいは格別で、興行物は午後の十一時頃までやっていて、松島座前にはいつも幟(のぼり)が威勢よくはためいて、四谷怪談(よつやかいだん)だの皿屋敷(さらやしき)だの思わず足をとどめさすほど毒々しい胡粉(ごふん)絵具の絵看板が五、六枚かかげられ、弁や、とかいう街の人気男の木戸口でわめく客呼びの声も、私たちにはなつかしい思い出の一つになっているが、この界隈(かいわい)には飲み屋、蕎麦(そば)屋、天ぷら屋、軍鶏(しゃも)料理屋、蒲焼(かばやき)、お汁粉(しるこ)、焼芋、すし、野猪(のじし)、鹿(しか)の肉、牛なべ、牛乳屋、コーヒー屋、東京にあって仙台に無いものは市街鉄道くらいのもので、大きい勧工場(かんこうば)もあれば、パン屋あり、洋菓子屋あり、洋品店、楽器店、書籍雑誌店、ドライクリーニング、和洋酒缶詰(かんづめ)、外国煙草屋、ブラザア軒という洋食屋もあったし、蓄音機(ちくおんき)を聞かせる店やら写真屋やら玉突屋やら、植木の夜店もひらかれていて、軒並に明るい飾り電燈がついて、夜を知らぬ花の街の趣(おもむき)を呈し、子供などはすぐ迷子(まいご)になりそうな雑沓(ざっとう)で、それまで東京の小川町も浅草も銀座も見た事の無い田舎者の私なんかを驚嘆させるには充分だったのである...
太宰治 「惜別」
...餅菓子(もちがし)と焼芋(やきいも)を買って来て...
田山花袋 「蒲団」
...彼らの期待する芋女出え出えの若い先生の姿にはついに出あわず...
壺井栄 「二十四の瞳」
...またジャガタラ芋(いも)の一俵もころがっているのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...他の島々に比べてタロ芋の産出は豊かだし...
中島敦 「環礁」
...「この芋(えも)は好芋(えええも)だ...
夏目漱石 「坑夫」
...芋坂で団子を幾皿食ったかその辺の逸事は探偵の必要もなし...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あんなお平(ひら)の長芋(ながいも)が良いんでせう」「腹を立てるなよ八...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「芋粥」は「鼻」と共に初期の彼の代表的作品だと言つていい...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...薩摩芋等の甘きを嫌ふは酒を飲む者に多く...
正岡子規 「病牀六尺」
...其内芋買うて歸れば露月既に在り 四方太闇汁の南瓜におくれ里の芋 同芋五合大汁鍋の底に在り 同里芋を二つの鍋に分ちけり 同芋入れて汁が煮えくりかへるかな 同芋買うて臺所から上りけり 同...
子規 「闇汁圖解」
...殊に魚の最も豊富な湾や入江は、最もしばしば、食物を探し求めて放浪している人民達の執拗な争闘目標となることと考えられるのであるから3)、植物性生産物は、羊歯の根、山芋、クラム、及び馬鈴薯である4)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その外に梅の糸といって上品なお菓子がございますがそれは豊後梅(ぶんごうめ)の青いのを大根や里芋の繊(せん)のように極く細(こまか)い繊に截(き)って塩漬にして圧(おし)を置いて食べる時水で塩出しをして砂糖をかけてお吸物の実にしてもいいのです...
村井弦斎 「食道楽」
...薩摩芋を湯煮て裏漉しにして肉桂の粉を加えて今のプデンへ混ぜても結構です...
村井弦斎 「食道楽」
...ジヤガ芋を見ると...
吉川英治 「折々の記」
...芋(いも)ガユや粟(あわ)を食うていたものだったぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
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