...まだ眠むさうに舌なめづりをした...
芥川龍之介 「蛙」
...弱い咳をすると、口元を蔽(おお)うた指が離れしなに、舌を赤く、唇をぺろりと舐(な)めた...
泉鏡花 「薄紅梅」
...とちょろりと饒舌(しゃべ)った...
泉鏡花 「歌行燈」
...但(た)だ異なるは前者の口舌の較(や)や謇渋(けんじゅう)なるに反して後者は座談に長じ云々と...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...ラジオの舌にはなかなか教育されるのに骨が折れる...
寺田寅彦 「軽井沢」
...饒舌(じょうぜつ)よりはむしろ沈黙によって現わされうるものを十七字の幻術によってきわめていきいきと表現しようというのが俳諧の使命である...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...例年九月に鳴く百舌鳥(もず)が無暗に鳴いたりした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...誰だって忘れているじゃないか」平岡は饒舌(しゃべ)ってるうち...
夏目漱石 「それから」
...坊っちゃんが死んでいるとは夢にも知らず――」などと年齢にしてはよく舌が動きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...共同便所の瓦斯(ガス)灯の舌もまだ蒼白く瞬いている朝の七時ごろ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そんなことを喋舌つてゐる間に...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...眼玉と鬚と口の格構と舌の動き具合と...
牧野信一 「鱗雲」
...近くは文相二枚舌事件の起こったのも偶然ではなく...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...百舌は時鳥に叱られたから...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...舌一枚で地方を講演に廻るとか...
吉川英治 「折々の記」
...又の邂逅(かいこう)を舌が待ちかねるというほどな物にはめったにお目にかかっていず...
吉川英治 「舌のすさび」
...光秀は横を向いて舌のさきからベッと吐き捨てた...
吉川英治 「新書太閤記」
...舌打ちをしたいような忌々(いまいま)しさがやたらに着きまとう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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