...ただその腹の膨れたのを観(み)るに過ぎぬ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...「君の腹は恰(まる)で粉袋のやうに膨れてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...今や俄かに傲然と膨れ返らねばならぬ...
中島敦 「盈虚」
...それが膨れると自然と達磨(だるま)の恰好(かっこう)になって...
夏目漱石 「門」
...バラック街は頬張つたやうに膨れかへつてゐた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...かたちがわからなくなるくらい膨れあがり...
久生十蘭 「ノア」
...腹の膨れたストリップの女神を組合わした...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...膨れた財布を胴巻(どうまき)に入れ...
火野葦平 「糞尿譚」
...けれど、膨れたとて、機嫌(きげん)を取られれば、それだけ畢竟(つまり)安目にされる道理...
二葉亭四迷 「浮雲」
...大柄で赤ら顔の扇動家が膨れ上がった無言の群衆を見渡し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...しかしそれが一朝水に潤えば忽(たちま)ち復(ま)た原(も)との膨れた形ちと成るが...
牧野富太郎 「植物記」
...同地ではまたジノリ(地海苔の意)ともジーフクラ(地膨れの意)とも呼ばれている...
牧野富太郎 「植物記」
...數千年經るも太鼓の如く膨れ色黒くて存するが...
南方熊楠 「詛言に就て」
...手も足も膨れているからぼくはまるで権十が夜盗虫みたいな気がした...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...四倍大きくなりましてしょう」小山「実によく膨れましたな」お登和嬢「焼粉を入れないカステラでさえあの通り膨れる処へ焼粉が沢山入りましたからこの通り大きくなりました...
村井弦斎 「食道楽」
...とうとうその瘤(こぶ)の頭が紙みたいに薄くなるまで膨れて来て...
夢野久作 「冥土行進曲」
...矢代は列車が次第に膨れてゆくように見え...
横光利一 「旅愁」
...膨れっ面をするだろう...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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