...皮膚の全面に、あらゆる方向へ動かうとする力が働いてゐるが、皮膚自身は、それに対して、毫(がう)も弾力を持つてゐない...
芥川龍之介 「酒虫」
...膚(はだえ)の雪に映る火をわずかに襦袢に隔てたのであった...
泉鏡花 「婦系図」
...少しも皮膚が見えないように...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...皮膚のハダですな...
高見順 「如何なる星の下に」
...皮膚が荒れてくる旅をつゞけてゐるすこしばかり買物もして旅の夫婦は石刻む音のしたしくて石刻む朝寒に旅焼けの顔をならべて・片輪同志で仲よい夫婦の旅・ざくりざくり稲刈るのみの・秋晴れの砂をふむよりくづれて鶏(トリ)を叱る声もうそ寒う着いたいそがしう飯たべて子を負うてまた野良へ・木葉落ちる声のひととき・貧乏の子沢山の朝から泣いてゐる・それでよろしい落葉を掃く十月十五日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...然れども皮膚は腐らず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...睫毛(まつげ)や眉毛(まゆげ)を蝕(むしば)んで行く皮膚病に悩まされたこともあり...
徳田秋声 「縮図」
...皮膚がかたくざらざらしていた...
豊島与志雄 「道化役」
...薄い皮膚が透き通って見えるほどに緊張した...
豊島与志雄 「非情の愛」
...頬の皮膚が蒼白く透き通って見えた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...彼の皮膚(ひふ)の下で...
中島敦 「木乃伊」
...とりわけ家に殘して來た初代のおもかげは瞼に描くたびに皮膚がしびれてくるやうななつかしさで...
林芙美子 「雨」
...――それにしても重荷のために背中の皮膚が破れて...
牧野信一 「ゼーロン」
...皮膚は死んだような色になり...
山本周五郎 「つばくろ」
...きめの密(こま)かな白い膚に...
山本周五郎 「風流太平記」
...人より白い皮膚が自由な波のように揺れ動くと...
横光利一 「旅愁」
...鉄甲に鎧(よろ)われた氷の皮膚の下にも...
吉川英治 「源頼朝」
...しかし自分の生命には刻々と或るものが迫って来つつあることが益皮膚に感じられた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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