...右様の者に候へば、重々頼み入り候へども、私検脈の儀は、叶(かな)ふまじき由申し聞け候所、一度(ひとたび)は泣く泣く帰宅致し候へども、翌八日、再(ふたたび)私宅へ参り、「一生の恩に着申す可く候へば、何卒(なにとぞ)御検脈下され度(たし)」など申し候うて、如何様断り候も、聞き入れ申さず、はては、私宅玄関に泣き伏し、「御医者様の御勤は、人の病を癒(いや)す事と存じ候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...細かに脈絡を尋ねる時は筋道が交錯していて彼我の関係を容易に弁識し難い個処がある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...頸動脈まで切り裂くとは……」だが...
海野十三 「恐怖の口笛」
...動脈の収縮は反対の方向に送り出すと信じた...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...脈をにぎったとたん...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...この插入にも一脈の俳諧(はいかい)がある...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...脈を見たり、薬を盛ったりしてやる時に、腹ん中じゃ、こう思ってんだね、手前(てめえ)たちゃ、道庵ほどの者にこうして脈を取らせたり、安くねえ薬を調合させたり、お手数をかけて、そうして生きていてもらわなけりゃならねえほどの代物(しろもの)じゃねえんだが、道庵もそれ、商売となってみれば、こうしてやらなけりゃ食って行けねえ、今いう通り、食って行くだけじゃ生き甲斐がねえ、食っての上に生き甲斐をもあらせようとするには、それ、一杯も飲まなくっちゃあやりきれたものでねえ、そこで、商売上やむことを得ずしてお前たちを助けようてんだ、あんまり大面(おおづら)をするなよ、と内心こう思って脈を取ったり、薬を盛ったりしているんですよ、正直のところ」「では先生、禅学のお方がよくおっしゃる、仏心鬼手なんておっしゃいますけれど、先生のは、それと違って鬼心仏手なんですね」「違えねえ――」と道庵がまた、額を丁と打ちました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「脈(みゃく)はあって」と千代子に聞いた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...中国の脈学は高度に複雑であり...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...何となく一脈の物凄まじさのある男前...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...喉の大動脈を一とえぐりにしたもの...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...首の大動脈を激しく撃(う)たれて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...解剖は知らず、診断は脈、呼吸、舌などによる他はないので、美濃判半截位の大きさの紙に、一々絵具を使って舌の絵と症状とが描いてあった...
柳田国男 「故郷七十年」
...瓦斯(ガス)と電気の中に呼吸させて動脈を硬化させた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...人道の命脈を完(まっと)うし...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒田官兵衛と一脈相通じるものをもっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...それは鎌倉初世以来の土佐絵巻の画脈が...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...元はかの恐怖の西方山脈に発し...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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