...からだじゅうの力は腹から胸もとに集まって...
有島武郎 「或る女」
...怪物の胸もとあたりから...
海野十三 「火星兵団」
...貴様(きさま)の胸もとに...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...「君は――詩が好きなのか」「あなたの詩が好きなんです」風巻は両手ではさんでいた眼鏡(めがね)を胸もとまであげて...
高見順 「いやな感じ」
...襟(えり)をはだけて胸もとへ風を入れながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女の肩も胸もともぴりぴりと打ち顫(ふる)え...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...「だからつまりどうしろって言うのさ?」彼女は顔を彼の胸もとにかくして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...情を刺戟する胸もと及び明眸の光を認め知りし時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...美春も老人も胸もとに合掌して眼を閉じていた...
豊島与志雄 「非情の愛」
...肌おしぬいだ覚悟の胸もとへ...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...二人が、そのやうに結ばれてゆくであらう過程を空想してゐるうちに、ゆき子は、胸もとに、激しい勢で、ぬるぬるしたものを噴きあげて来た...
林芙美子 「浮雲」
...バカげたことがあるでしょうか」石田氏は胸もとから手先だけだし...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...若者の胸もとへこみあげた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...阿賀妻さん」堀は小さな眼で相手の胸もとを睨(にら)みつけていた...
本庄陸男 「石狩川」
...さあ、そこで二人は全力を尽して、かわるがわるちょっとの間をおいては、肩といわず、二の腕といわず、胸もとといわず、互いになぐり合った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...母親の胸もとへ十字にむすびついた...
室生犀星 「後の日の童子」
...胸もとには下着の襟(えり)が出ていた...
山本周五郎 「さぶ」
...仇の胸もとをただ一ト突きに突き刺した...
吉川英治 「私本太平記」
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