...姉さん――私は此方が肝を冷しましただけ...
泉鏡花 「遺稿」
...肝心(かんじん)のところは真暗で...
海野十三 「赤外線男」
...実(じつ)に好古(こうこ)の肝(きも)を清(きよ)くす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...向う見ずにもその前にまず肝腎の茶器を壊してしまったのだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...都市は暗やみになり肝心な動力網の源が一度に涸(か)れてしまうことになる...
寺田寅彦 「天災と国防」
...何よりも肝腎なのは...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...体をはなれて肝なし...
豊島与志雄 「自由人」
...しかもいちばん肝腎なことは...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...壇上の品々――人髪、人骨、人血、蛇皮、肝、鼠の毛、猪の糞、牛の頭、牛の血、丁香、白檀、蘇合香、毒薬などというものは、人を呪い殺すために、火に投じる生犠の形であった...
直木三十五 「南国太平記」
...肝心(かんじん)の揚饅頭(あげまんじゅう)の代を忘れている...
夏目漱石 「坑夫」
...いよいよ肝癪(かんしゃく)に障(さわ)る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...肝甚(かんじん)の三郎兵衛はそれどころでは無いらしく...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...幾程(いくら)言ッても他人にしてお出(いで)じゃア無駄(むだ)だ」ト厭味文句を並べて始終肝癪の思入(おもいいれ)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ふいと物の影なんぞを見て肝を潰したりする程...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...石炭が手にはいる」フィッシャー部長が肝心な点を質問した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...全体の変化に注意すること最も肝心(かんじん)なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...肝腎の帳面と金を持っている金兵衛が来ないので...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...少しも早くそこへおいでになるのが肝腎(かんじん)でございましょう...
吉川英治 「江戸三国志」
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