...でね、此を聞くと、人の好(い)い、気の優しい、哥太寛の御新姐(ごしんぞ)が、おゝ、と云つて、袖(そで)を開(ひら)く……主人もはた、と手を拍(う)つて、」とて、夫人は椅子なる袖に寄せた、白鞘(しらさや)を軽く圧(おさ)へながら、「先刻(せんこく)より御覧に入れた、此なる剣(つるぎ)、と哥太寛の云つたのが、――卓子(テエブル)の上に置いた、蝋塗(ろうぬり)、鮫鞘巻(さめざやまき)、縁頭(ふちがしら)、目貫(めぬき)も揃(そろ)つて、金銀造りの脇差(わきざし)なんです――此の日本の剣(つるぎ)と一所(いっしょ)に、泯汰脳(ミンダネオ)の土蛮(どばん)が船に積んで、売りに参つた日本人を、三年前(さき)に買取(かいと)つて、現に下僕(かぼく)として使ひまする...
泉鏡花 「印度更紗」
...)それを聞くと、中沢博士はまた「有難う...
薄田泣菫 「茶話」
...大島梅屋(ばいおく)らの小学教員団体が早速居士の病床につめかけて俳句の話を聞くことになった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...その時にはこの恨みを必ず晴らし申す……』それ以上聞くまでもなく...
小泉八雲 田部隆次訳 「茶碗の中」
...もすこし我慢しておしまいまで聞くとして...
谷譲次 「踊る地平線」
...聞く非政黨内閣は氏の持論なりと...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僧は不思議な言葉を聞くものだと問ひつめる...
野口米次郎 「能楽論」
...お前さん方の泣き言を聞くと...
野村胡堂 「眠り人形」
...幸福らしい口調で私の名があなたの口に上るのを聞くのが好きだつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...聞く耳を持たなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...山の獸(けもの)はそんな日にすみかの穴にかたまつて親子で吹雪を聞くのかな...
水谷まさる 「歌時計」
...どうすればもっとくわしく聞くことができるであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心外なことを聞くものだ...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...やッという気合いを聞くと同時に...
吉川英治 「剣難女難」
...孔明に放されて以来、もとより戦意を失っていた董荼奴は、それを聞くと、大いに恥じて、旗を巻いて逃げ帰った...
吉川英治 「三国志」
...あんのじょう、主膳と聞くと、道誉の酒機嫌は一変した...
吉川英治 「私本太平記」
...かく聞くや秀吉は...
吉川英治 「新書太閤記」
...聞くものの魂をさながらに身ぶるいさせた...
吉川英治 「親鸞」
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