...纔に許を得て、釣を許みしに、一魚をも得ざるのみならず、其鉤さえ魚に奪われたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...纔(わず)かに森の辺から両側の田圃(たんぼ)が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...和風の道成寺の音盤を懸けて纔(わず)かに腹の虫を治めたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...纔(わず)かに頷(うなず)いただけであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...只纔に和蘭の學校讀本の中にチラホラ論じてあるより以上は知らなかつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...局部が纔(わず)かに動きやんで...
夏目漱石 「幻影の盾」
...纔(わずか)に三職を置き...
蜷川新 「天皇」
...又酒の力を藉(か)りて強いて纔(わずか)に其不愉快を忘れていた...
二葉亭四迷 「平凡」
...とのたまへば女神(めがみ)纔(わづか)にうなづきたまひけるに...
正岡子規 「花枕」
...纔に倉庫一つが燒け殘つた程の大打撃を被つてゐながら...
村越三千男 「大植物圖鑑」
...十三年目に纔(わづか)に生れたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三春風物纔半月...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...纔因椒酒成微酔...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...塾生等は驚き謝して纔(わづか)に井口の怒を解くことを得た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...日本人の在住者は醜業婦を加へて纔(わづか)に一千足らずである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...此処(ここ)では産地が近くて税が軽いから纔(わづか)に二フラン五十の散財で快(い)い気持に酔ひ乍(なが)ら...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...纔(わづか)に一人(いちにん)専用の特別一等室だけが塞(ふさ)がらずにあると聞いて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...纔に彼等の幼稚な美的意識が窺はれる位のものである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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