...破れた菰(こも)をほどいて銭差(ぜにさし)を綯(な)えば...
太宰治 「新釈諸国噺」
...夫役に来て縄を綯(な)うておりました者でございますが」「そうか気が注(つ)かざったが...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...私自身が綯うた棕梠縄である...
種田山頭火 「其中日記」
...」検事長閣下が絞首索を綯(な)い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...外山調に『火鉢の上に鐵瓶が・落ちて居るとて無斷にて・他人の物を持ち行くは・取りも直さず泥坊ぞ(「取りも直さず」は「即ち」)泥坊元來不正なり・雲を霞と逃ぐるとも・早く繩綯ひ追ひ駈けて・縛せや縛せ犯罪人...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...一本の大きなものに綯り合わされることがなかった...
豊島与志雄 「自由人」
...理性と感情とが一つに綯れ合って働いてゆくのだから...
豊島与志雄 「反抗」
...綯総(ないふさ)で飾った重々しい軍帽...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...小鳥の調子と工場の調子とを一つに綯(な)い合わしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お品(しな)は何時(いつ)でも日(ひ)のあるうちに夜(よ)なべに繩(なは)に綯(な)ふ藁(わら)へ水(みず)を掛(か)けて置(お)いたり...
長塚節 「土」
...只(たゞ)彼等(かれら)の凡(すべ)ては藁(わら)を打(う)つて繩(なは)を綯(な)ふべき夜(よる)の務(つと)めを捨(すて)て公然(こうぜん)一所(しよ)に集合(しふがふ)する機會(きくわい)を見出(みいだ)すことを求(もと)めて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...ありがたくほどけ掛けた記憶の綯(より)を逆(ぎゃく)に戻すは...
夏目漱石 「虞美人草」
...御承知でもあらっしゃろうがなかなか玉を磨ったり針金を綯(よ)ったりするような容易(たやす)いものではなかったのでがすよ」「なるほど」とやはりかしこまっている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この病院で制定された棒縞の筒袖を着て繩のやうに綯ひよれた帯をしめてゐた...
北條民雄 「間木老人」
...寝よう寝よう」拾参(じゅうさん)真実と作為とを綯交(ないまぜ)にした末造の言分けが...
森鴎外 「雁」
...客は宰相令狐綯(れいことう)の家の公子で令狐※(れいこかく)と云う人である...
森鴎外 「魚玄機」
...――海岸の捩ぢ綯れた樹木の枝を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...再び綯(な)い込まれてしまった運命の不服と...
吉川英治 「剣難女難」
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