...こんなものものしい空虚な式につき合わねばならない...
梅崎春生 「狂い凧」
...私は空虚な饒舌(じょうぜつ)を弄(ろう)していた...
梅崎春生 「風宴」
...大多数の人々は空虚な快楽に耽(ふけ)っている...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...ただただ時代遅れの空虚な形式云々というわけのものを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...それは空虚な空間ではなくて...
寺田寅彦 「柿の種」
...「野分(のわき)」「二百十日」こういう言葉も外国人にとっては空虚なただの言葉として響くだけであろう...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...やがては空虚な殿堂となって忘却のうちに崩壊するだろう……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...空虚な柔い擽ったいような苦悩であった...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...それとともにまったく陰鬱(いんうつ)な空虚な心を持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...空虚な醜い脱殻たるジャン・ヴァルジャンを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして、大きい声で「わしが、こうして、国へ戻っている間に、こそこそと致さずと、江戸在府中に、堂々とすればよいではないか」お由羅が、手紙を読んでいた顔を上げて「本当に――」と、空虚な、相槌を打ったが、少し、読んで行くと「ま、これは、真実ではござりましょうか」お由羅の声は、真剣で、眉は心配そうに、歪んでいた...
直木三十五 「南国太平記」
...生活の空虚なんぞは決して寄せつけない...
中里介山 「大菩薩峠」
...空虚ならいっそ思い切りがよかったかも知れませんが...
夏目漱石 「私の個人主義」
...空虚な時間を、あてどのない会話で埋めていく努力に嫌気がさしかけたころ、須田が欠伸まじりで伊沢の細君に、「なんだか、あやしいことになってきた……安芸子さんが資生堂で見かけたというのはほんとうに山川だったのかな」と無駄をいった...
久生十蘭 「蝶の絵」
...例の空虚な眼ざしを向け出した...
堀辰雄 「菜穂子」
...顔を尼僧めかしく空虚な無表情なものに見せていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...地方から起った神聖な精神的運動、又は真剣な殖産興業等の事業は、それ等が土地で企画されているうちは、まことに真剣で且つ純真であるが、一度東京に持ち込まれると、忽ちその真剣味が抜き取られて、空虚な、不真面目な、汚らわしいものと化せられてしまう...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...数年後再び我々の陽光の下で俺達は嬉しい邂逅(かいこう)ができることを俺は信ずるのだ!彼は空虚な心の劇場に未来の演出を約束すると...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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