...――玉ゆらの吐息にしみし移り香(が)は...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...それではもうそろそろお船の方へお移りを願いましょうか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...その年の季節の移り変りを端的に示すものだから...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...低くきより自然に高き調子に移りてはたとやむ...
夏目漱石 「幻影の盾」
...まだ僅(わず)かに残る鹿の子の移り香を求めるように...
野村胡堂 「十字架観音」
...又それの過去への絶え間なき移り行きの原因ともなる...
波多野精一 「時と永遠」
...人の勉と不勉とによりて移り変わるべきものにて...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...せいぜい下宿屋を移り歩くくらいのものだったが...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...」そして彼は嬰ハ音へ移りながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...シーズンの移り変り目ごとには高き鼓動を覚えたるものなり...
室生犀星 「抒情小曲集」
...及びその容貌の暗示より来れる脱線的の夢中遊行に移りて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...次にめいめいの劇に移り代ってゆく放縦な姿態で白い卓布に並ぶのであった...
横光利一 「旅愁」
...かるはずみなる移り気(ぎ)の国...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...長浜へ移りまして後も...
吉川英治 「黒田如水」
...熔岩の流れみたいにどろどろ移りはじめていた...
吉川英治 「私本太平記」
...たれがたれやら分からぬうちに、車へ移り、予定の旅館へ行き着く...
吉川英治 「随筆 新平家」
...世のあらゆる音騒(おんそう)色相(しきそう)をあたかも春秋の移りのように諦観しきっているのだろうか...
吉川英治 「日本名婦伝」
...ロダンさんの芸術の中に移り棲んだのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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