...弦光二人掛(がか)りのようで癪に障る...
泉鏡花 「薄紅梅」
...小遣銭かせぎの牛車をひき出して行ったのも彼女にとって癪でならなかった...
犬田卯 「錦紗」
...少々癪(しゃく)にさわった...
海野十三 「第四次元の男」
...「何時(いつ)の間にそんなことが……」「君はそれが分らないのか」明智は癇癪玉(かんしゃくだま)を破裂させた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...なぜ捉えなかったのだ」波越警部が癇癪を起して...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...あんな淫売のさ! どうか御承知おき願いますよ!」ラキーチンはおそろしく癇癪を起こしていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あの時のことを思い出すと癪にさわると見え...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ちぇッ」竜之助は小癪(こしゃく)にさわる心持で...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうして、広くもあらぬ岩倉村を、がんりきと米友とは、次から次へとおとのうて歩きましたけれども、中納言のお邸というのは、見当りもせず、聞き当てもせず、まして丁々発止のトバの気分などは、この男自慢の鋭敏な鼻を以てしても嗅ぎつけることができず、結局、うろうろして再び舞い戻って来たのは、さいぜんの垣根越し、あの癪にさわる、威光のある親爺(おやじ)から追払われた、その垣根から屋敷の周囲をめぐって見ると、とにかく、村中きってこれだけの構えの家はない...
中里介山 「大菩薩峠」
...こいつの云う事は一々癪(しゃく)に障(さわ)るから妙だ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...なお肝癪が起ります」甘木先生もあきれ返ったものと見えて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...癇癪玉が破裂しそうになった...
火野葦平 「花と龍」
...疳癪を起して二ツの拳を震はせたりしてゐたぢやないか! 今日ばかしぢやない...
牧野信一 「鸚鵡の思ひ出」
...その後は西洋画を排斥する人に逢うと癇癪(かんしゃく)に障るので大に議論を始める...
正岡子規 「画」
...家(うち)へ帰っても二三日は飯が不味(まず)くて嬶(かかあ)を相手に癇癪(かんしゃく)ばかり起していたもんだが……むろん初めの騒ぎが大きかっただけに...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...癇癪(かんしゃく)もちだから...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...小癪(こしゃく)な」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...私は自分に浄化の熱欲と道徳的疳癪とがあるゆえをもって...
和辻哲郎 「転向」
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