...この酒は元来好きでもあったろうが一つは生活の不愉快を忘れたさに益々(ますます)酒癖を昂(こう)じさせたのであろう...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...が例の癖で最後に一寸だけ言わして貰いたいことがあるのですよ...
海野十三 「三角形の恐怖」
...白鷺のやうな潔癖家である...
薄田泣菫 「茶話」
...愛読の蕪村句集を取り出して徐ろに読み耽る癖がある...
辰野隆 「雨の日」
...なぜなら私は、男子としての節操、潔癖、純情を捨て、過去の誇りを抛(なげう)ってしまって、娼婦の前に身を屈しながら、それを耻(はじ)とも思わないようになったのですから...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...肉は小鳥ほどでもなかったが、臭味も癖もなく、若いにわとりのようだった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...これは何も頭が悪いわけでもなく、また悪意があるわけでもなかろうから、たぶん狼狽のあげく、戦争中の癖を、またそのままに剥(む)き出したものであろう...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...「貧乏教師の癖に生意気じゃありませんか」と例の金切(かなき)り声(ごえ)を振り立てる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...活々(いきいき)としている癖にいじらしくて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...これは一と癖(くせ)も二た癖もある人間...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弥惣というのは一と癖も二た癖もある男だったよ」五十男の佐吉は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...如何にも一と癖ありさうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その癖顔つきばかりは威張つてゐる見たいだけで変梃な僕でも...
牧野信一 「自烈亭」
...すつかり私の口癖になつてしまつて...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...その癖内々では同人同志でも嘘のつき合ひをしてゐるやうなこの種の家庭に沁々と幻滅を感じた...
牧野信一 「毒気」
...この事件に關(かかは)ることを避けようとしてゐた癖に...
正宗白鳥 「孫だち」
...蟒が酒癖を出して支店長に酒を浴せてから間も無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...家庭的な細部から辛辣さを滲ませるというような癖になったら其こそ一大事です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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