...無臭の麻痺瓦斯が入っていたのである...
海野十三 「暗号の役割」
...僕が作ったものだ」床下から麻痺性毒瓦斯を注射する――とは...
海野十三 「深夜の市長」
...同時に怪しくも彼女の道念を麻痺(まひ)させる力を持っているかと見えた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...さすがに一同呀(あ)っ! と驚駭(きょうがい)の叫びを発したが、ピッケルン島南の遭遇以来、死生の間に打ちのめさるることすでに九十六時間! 身心気力ともに萎(な)え疲れ、感覚は麻痺し、醒めていることがうつつのごとく、うつつが醒めている我々にとっては今更この潮流を恐怖する実感なぞは微塵も湧き起らなかった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...顔が」「痺れるようでござりました」お岩はそう云いながら蚊帳の裾をめくって出て来た...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...――私の魂は死んでゐるのだらうか?「ぢあお前は患(わづ)らつてゐなければ面白くないやうな麻痺状態になつてしまつたのかい? そんなになつてゐるのなら...
ボードレール 富永太郎訳 「ANY WHERE OUT OF THE WORLD」
...彼は暫く麻痺したように突っ立って...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...お前(めえ)のくるのを今迄痺(しび)れを切らして待っていたんだ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...その麻痺した部分一帯に点々と熱瘤が出てゐるのであつた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...麻痺したやうな沈默...
堀辰雄 「夏の手紙」
...そして属名の Narcissus は麻痺(まひ)の意で...
牧野富太郎 「植物知識」
...十一時半また麻痺剤を服す...
正岡子規 「病牀六尺」
...――これはちょうど陶酔や麻痺から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...衰弱の果てに生ずるこういう心臓麻痺に陥ったことのある者はいっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...苦痛と快感とが複合した痺(しび)れるような感じのものであった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...頭が痺(しび)れ...
山本周五郎 「花も刀も」
...善良な少女が一朝の過失に身を汚されて心を悩ました揚句、良心や理智が昏迷し、麻痺して、遂に棄て鉢的の不良少女になる場合も亦(また)決して少くないと信ずる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...心臓麻痺まで起すんですね』春生がいうと...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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