...辛い所に甘い所のある...
石川啄木 「雲は天才である」
...味にかけてはすばらしく甘いが...
薄田泣菫 「独楽園」
...少し細君に甘いようだて...
太宰治 「失敗園」
...父母は何の事かわからぬが子供に甘い親なので...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それは甘い甘い絶え入るような声...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...甘い薫物(たきもの)の香や...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...甘い物を飲んだことよ...
種田山頭火 「其中日記」
...薔薇(ばら)のような甘い香と鋭い棘(とげ)とが...
中里介山 「大菩薩峠」
...日岡の峠茶屋で甘い物を振舞おうとしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで、神尾は覚王院礼讃はいいかげんに切上げて、さて声を落して言うことには――四十「時に、話は別になるが、ここに、ちょっと耳寄りな、聞いて甘いような辛いような口が一つあるのだが、お前、乗ってみる気はないか、お前が乗れば、わしも乗る」と調子が変ったものですから、お絹も人物論よりは乗り気になり、「甘い口なら、いつでも乗りましょう、おっしゃってごらんあそばせ、あなたが甘いとお思いになっても、わたしには辛いかも知れません」「話は至極甘いのだ、いわば葱(ねぎ)に鴨という調子に出て来ているのだが、さて、それに乗るということになると、相当の決心が要るよ」「まあ、おっしゃってみてごらんあそばせ」「実はな、ひとつ、京都へ行く気にならないか、お前が行く気なら、おれも行くよ」「京都へ?」「うむ、上方だ、今は江戸の舞台が、あっちへ移っているのだから景気は素敵だ、それに江戸と違って、千年の都だからなあ、見るもの聞くもの花の都だ」「上方見物――ようござんすねえ、お恥かしながら、わたし、この年になって、まだ京都を存じません」「そうだったかなあ、親爺(おやじ)の代に行って置けばよかった、惜しいことをしたねえ」「行くつもりなら、いつでも行けると思って安心しているうちに――年をとってしまいましたのよ」「いや、これから一花(ひとはな)と言いたいところだろう、どうだい、思いきって、花の都住居をしてみる気はないか」「ないどころじゃありません、大有り名古屋のもっと先なんでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...却つて自分の方が「甘い」だつたのだ...
中原中也 「分らないもの」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...思ひの外甘い野郎かもわかりません」「まア」「すぐ捕まりませう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甘いダンス曲が流れて来た...
林芙美子 「浮雲」
...甘い夫婦を見捨てて...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...ねえちゃんは甘いな...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...渋皮の奥なる甘い栗を取り出すやうに...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
...心配だからとにかく水をやってみろ」「甘いなあ...
吉川英治 「親鸞」
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