...それから熱心に話す時はいつも片眼をつぶり...
芥川龍之介 「耳目記」
...「ええっと何と仰有(おっしゃ)る」と苅谷氏は驚愕(きょうがく)のあまり紐(ひも)のついた片眼鏡を眼瞼(まぶた)から下へ落し...
海野十三 「奇賊は支払う」
...赤黒い顔に片眼を光らせながらニヤリとして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...片眼で笑うような午過ぎの日ざしが一杯に落ちかかっている...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...」先頭(さき)に立つた片眼(めつかち)の男が...
薄田泣菫 「茶話」
...暗闇(くらやみ)の中の黒猫の片眼のように光ってる...
夏目漱石 「坑夫」
...去年戦場から片眼をうしなつて戻つて来たのであつた...
林芙美子 「幸福の彼方」
...ゼナ王女は国王の妹ですね……」次官がびっくりして片眼鏡を落とした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...再び片眼鏡を嵌め...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...あいてゐる片眼を見る者は...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...天民の片眼は義眼で...
正岡容 「吉原百人斬」
...その旦那を片眼で焦脚の山本勘助のような醜い老爺であると罵っていた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...片眼(かため)で見(み)ながら...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...燕尾服の上着を着た、ある脚の長い人間、片眼鏡をかけて、髪にこてをあてた田舎の大将株、郵便局の助手か何かで、デンマアクの小説にある滑稽人物が、そのまま抜け出して来たような男――これが宴会の幹事兼舞踏会の指揮者であるらしかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...云うまでもないが、これは実力で獲得したものであり、この範囲内では、かなり古参の犬でさえ彼にちょっかいをだしたため、片眼を失ったり、耳を食い千切られたりしたものが四、五匹はいた...
山本周五郎 「季節のない街」
...そうして、彼の片眼は、暫時(ざんじ)の焦燥に揺られながらも次第に獣的な決意を閃(ひらめ)かせて卑弥呼の顔を覗(のぞ)き始めると、彼女は飛び立つ鳥のように身を跳ねて、足元に落ちていた反絵の剣を拾って身構えた...
横光利一 「日輪」
...片眼の讐(かたき)を突き殺してしまった...
吉川英治 「三国志」
...片眼の落ちた顔に...
吉川英治 「柳生月影抄」
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