...俺は爰(こゝ)から十町離れた乞丐(こじき)横町の裏屋の路次の奥の塵溜(ごみため)の傍(わき)で生れたのだ...
内田魯庵 「犬物語」
...経済上の変革が齎らす位置転換も爰に到って頗る甚だしい...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...上に梵字(ぼんじ)を書いて「爰追福者為蛇虫之霊発菩提也(ここについふくするものはだちゅうのれいぼだいをはっせんがためなり)」だのと書いた古い新しいさま/″\の卒塔婆と共に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...厳粛なる支那日本の古典よりその意匠を借来(かりきた)りてこれを極(きわ)めて卑俗なるものに応用する時は爰(ここ)に自(おのずか)ら滑稽(こっけい)機智の妙を感ぜしむべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...或(ある)場合には火事で焼けたりして爰(ここ)に別の閑地ができる...
永井荷風 「日和下駄」
...生命の力の発揮する処爰(ここ)に深甚の歓喜と悲痛を求む...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...關東士云々とあり記者の分身の數は爰に於て更に一個を増せり...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...院中上下消魂云々爰に至りて分身の數更に二個を増して一は北陸にあり一は京師にあり...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...爰に注意すべきことは...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...爰に看過すべからざることは眞宗が三十箇年許り東國に盛に流宣して後...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...又假に爰に一例を設けて云はん...
福沢諭吉 「帝室論」
...爰(ここ)に西洋流義に不思議なるは男女の間柄で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...其処で匿名などでなく自分一個の意見を爰(ここ)に現わして見ようならば先ず次の通りである...
正岡子規 「病牀苦語」
...爰(こゝ)に吉永卯三郎さんと云ふ人がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...爰元御門並丸山表御門刻限過出入共定御移被下候様...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...爰歴(ゑんれき)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...清水谷様爰許(こゝもと)御巡見有之総督御召に而...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...たとえば山鳩は「爰へ鉄砲」と啼くと言われると...
柳田國男 「夢と文芸」
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