...無造作に其処に落ちてゐる小形の本を取る...
石川啄木 「鳥影」
...その上に無造作に置かれた一枚の薄板...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...肱のあたりに四角な布が無造作に縫いつけてあったりした...
豊島与志雄 「絶縁体」
...沢次は家倉はおろか女房児(こ)までもふり捨てて打込んだ自分をば無造作に突き出してしまった女である...
永井荷風 「雪解」
...無造作に持たせて...
夏目漱石 「三四郎」
...少しも」お常は極めて自然に無造作に頭を振ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何んでもない」私は無造作にそう答えて...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...私なら賭けない」メインは無造作に承知した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...同じ色のターバン・キヤツプを無造作に被つた...
牧野信一 「南風譜」
...艦長の前に出て無造作にかう云つた...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
...無造作に扱はれ乍ら...
柳宗悦 「雑器の美」
...それが塩野から無造作にそう云いかけられると...
横光利一 「旅愁」
...無造作に側へ来て話しかけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、まずまずと、身を低めて請(しょう)じたが、秀吉は無造作に、大土間の框(かまち)に腰をすえこみ、「御内儀の顔を見て、何よりも先に聞かせたいのは、播磨(はりま)にある娘(利家の女(むすめ)を秀吉の養女とせる者)も、姫路の女どもと打ち交じり、至極、息災(そくさい)に成人したる由じゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...馬鹿なまねをしやがったな」あまり無造作に家の中へ引き摺り上げてしまったので...
吉川英治 「親鸞」
...「あいにくと、鬢盥(びんだらい)がございませんが」「なに、これでよかろう」と、かれは背中を向けたまま、無造作に、舟のアカ汲(くみ)を取って、手を伸ばし、川の水を掬(すく)って、お綱の側へ置いた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その無造作に、巌流が、はっと詰足(つめあし)を止めた時、武蔵の姿を見失いかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...国家が無造作にかくも恐るべき特権で銀行を武装したことを否とせざるを得ないのである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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