...互の額に刻まるゝ「姦淫」の烙印も...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...泥棒と云ふ烙印を押されて絶えず『道徳的不具者』と云はれてゐる...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「子供の保護」
...だからこそ二十三になる今日まで――農村の習慣として女は二十歳をすぎれば婚期おくれの烙印を捺される――誰も嫁にほしいと言ってくれる者がないのかも知れない...
犬田卯 「錦紗」
...かねて手ぐすねひいている新聞記者からは「事件迷宮入り」という香しくない烙印をたちまち捺されてしまわねばならない...
海野十三 「地獄の使者」
...ここで蹶起部隊は大命に抗する叛徒だという烙印(らくいん)がおされた...
高見順 「いやな感じ」
...何よりもそう云う風にして妙子に「勘当」の烙印(らくいん)を捺(お)してしまうことなどは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...かの二重性の統一という烙印を帯びている...
戸坂潤 「辞典」
...アブラハムが火烙(ひあぶり)台を立てた山のように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...烙印(らくいん)を押されかつ反撥したるこの謎(なぞ)のごとき言葉に対する時...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...牛の口取りは持主で焙烙(ほうろく)を被るが式は社頭と当宿で祝言を述べるだけである...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...火刑よりも苦しい炮烙(ほうらく)の刑にいる...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...自分の顔にぢぢッと焼きつけられた烙印を感じた...
北條民雄 「青い焔」
...あの主人が凧を追ひかけて行つた時の二つの炎(も)えた眼だけが烙印になつて残つてゐるのだ...
牧野信一 「鱗雲」
...すなわちこれに烙印するに最も惨めな狭隘な偏見の奴隷をもってし...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...父が手ずから烙印(やきいん)をするのをじっと見ていて...
森鴎外 「山椒大夫」
...「わたしは屠殺者として烙印をおされた一人の奴隷と・彼がその身分が低いからというのでやっと結婚できた一人の淫売婦と・の間に生れた子である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すなわちキチガイの烙印(やきいん)を押し付けて差別待遇を与える事にきめているようである...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この言葉は今でも自分の耳に烙(や)きついている...
和辻哲郎 「岡倉先生の思い出」
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