...昔風に黒渋(くろしぶ)で塗(ぬ)られた火の見櫓(やぐら)があった...
有島武郎 「星座」
...火の見をしていたりしている形であります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...神明の前の火の見櫓が焼け出したのは皮肉千万であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時誰かが火の見櫓にのぼることを提議した...
新美南吉 「登つていつた少年」
...鐘楼(火の見櫓)にかけ登って...
野村胡堂 「江戸の昔を偲ぶ」
...火の見の上から鏡の中の賀奈女の顏がニツコリ笑つたのが見える筈もないし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「火の見からはよく見えるだろうと思うが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お濠と言ったって、冬になれば大根を洗う用水堀、夏になると半分は深田になって、お米の木を植えようという都合の良いお濠だ」「馬鹿にするなよ」「四方の物見櫓は、火の見とも言う...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...角櫓は火の見と素姓はわかつたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...辰男君床の間に蚕を飼ふよく眠る御蚕に大幅懸りけりふらこゝを掛けて遊ぶや神の森鞦韆にしばし遊ぶや小商人代馬や又廻り来し草の門遠き祖の墳墓のほとり耕しぬ炉塞や一枝投げさす猫柳炉塞いでしとね並べぬ宿直人炉塞いで人逍遙す挿木垣青々と挿木の屑の掃かれけり一鍬の田の土盗む挿木かな口とぢて打ち重りつ種俵種まくや火の見梯の映す水に種俵大口あけて陽炎(かげろ)へり守水老...
前田普羅 「普羅句集」
...火の見櫓に馬を縛いで小屋の中へ消えた...
牧野信一 「月あかり」
...火の見櫓へよびかけて訊くところがある...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...更にこの「杉垣」は火の見の見える二階の白い蚊帳の裾にさす月があるの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...をしへられた火の見の下まできた...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...その左手には高い火の見梯子(ばしご)が見える...
夢野久作 「暗黒公使」
...真っ白な江戸の全市に火の見櫓(やぐら)の灯(ひ)が幾つも年の暮を見張るように灯(とも)されてあります...
吉川英治 「江戸三国志」
...火の見舞いを申し入れていた...
吉川英治 「親鸞」
...程近いすじかい見附の夜を見守るお火の見の上から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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