...さうして晴天の下に白い濁りをもつて逆卷き流れゆく水の勢をあく事もなく眺め眺めた...
今井邦子 「雪解水」
...あるいは立ち合って頂いても結構ですが――」と言葉を濁した...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...濁りなき笑顔で応じた...
太宰治 「あさましきもの」
...立つ鳥あとを濁さず...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一月初めの夕暮れの空は薄黄色を含んだ濁つた色に曇つて...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...靄(もや)と毒気と混濁と暗黒のみだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...よろしくやって「不可抗力」ということにしてお茶を濁すのが礼儀なのである...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...春雨や同車の君がさざめ言(ごと)白梅(しらうめ)や誰(た)が昔より垣の外(そと)妹(いも)が垣根三味線草(さみせんぐさ)の花咲(さき)ぬ恋さまざま願(ねがい)の糸も白きより二人してむすべば濁る清水かな蕪村の句の特異性は...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...後世のあらゆる清音及び濁音の仮名に相当する諸音が区別せられていたことを明らかにしたが...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...その他(ほか)の塵埃(じんあい)でもって空氣(くうき)がおそろしく濁(にご)つてをり...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...庭先は泉水の痕かたもなく縁下まで濁水がたうたうとおし寄せてゐた...
牧野信一 「好色夢」
...もうあんなに濁つてしまつたぢやないか...
牧野信一 「雪景色」
...上流の濁川が荒れて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その汚濁や卑賤の中から...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...清濁(せいだく)の時流を超え...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...この滔々(とうとう)と濁りきっている元禄の時流が革(あらた)まると期しておられるなら...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...水かさが増した濁流の三条口には...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「お父さん、いつ帰るの」或るとき、ぼくが恐々(こわごわ)訊くと「もうじきお帰りになるけれど」と、母は口を濁した...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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