...刻みの煙を味ふべきパイプの意なりしぞ滑稽なる...
芥川龍之介 「骨董羹」
...脅迫しているんです」何か滑稽な言葉だけにかえって凄味(すごみ)をはらんで「僕はまじめに脅迫します」「………」「ミーちゃんとかぎらない...
高見順 「如何なる星の下に」
...色んなとても滑稽な話をしてくれるの...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「小波瀾」
...ジャーナリズムでだからイズムであり主義であると思うのも、丁度、マグネティズムを磁石主義と考えるように、滑稽なことだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...こういう誰が見ても妙な滑稽な現象は...
戸坂潤 「読書法」
...何もかもつまらないような……何もかも淋しいような……何もかも馬鹿げてるような……何もかも滑稽なような……実際変梃です...
豊島与志雄 「香奠」
...滑稽なことには其息子が花林糖賣であつた...
長塚節 「開業醫」
...その方がもっと滑稽な昔語りになることであろう...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...いろいろなどうでもいいような、滑稽な、ただ傍聴者をあてこんだだけの議題が論じられたあとで――たいていは築港のことです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...なんという見窄(みすぼ)らしくも滑稽な姿になったものかと尾田は幾度も首を曲げて自分を見た...
北條民雄 「いのちの初夜」
...滑稽な程様々な然も不快な事があるらしい...
牧野信一 「熱海へ」
...滑稽なお伽噺の種もつきて今年は何うして夕暮時の子供達を慰めようと惑ふてゐたところだから...
牧野信一 「魚籃坂にて」
...滑稽な見得を切つて稚拙にそれを頭上に振つた...
牧野信一 「ゾイラス」
...僕の腕の先は滑稽な位ゐ激しく震へてゐて...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...滑稽なる未定稿を実に爽々しく粉となし...
牧野信一 「わが生活より」
...能には真面目なものばかりがあつて滑稽な趣向は一つもない...
正岡子規 「病牀六尺」
...その簡単ないくらか滑稽な花模様から...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...陸(おか)にいるのに、為方(しかた)で、水を吹き出す真似をして、滑稽な、泳ぐような身振をして駈けている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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