...溌溂たる描写は不可能である...
芥川龍之介 「上海游記」
...容子(ようす)もすぐれて溌溂(はつらつ)としていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...岩見重太郎は今日もなほ僕の中に溌溂(はつらつ)と命を保つてゐる...
芥川龍之介 「僻見」
...客觀は又主觀に對して溌溂として反應する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...若き溌溂(はつらつ)たる脳細胞に植継(うえつ)ぎて...
海野十三 「大脳手術」
...徳川末期文学には溌溂(はつらつ)たる描写がことに欠けている...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...過去の生活に対して溌溂たる心をはたらかせ...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...溌溂(はつらつ)と春さきの気品を見せていた...
徳永直 「麦の芽」
...尚ほ且つ生氣溌溂たる政治家たるを失はざるに比すれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...溌溂(はつらつ)たる実行を伴う明晰(めいせき)な知力の熱情を彼らはもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人間の運動が東京よりも溌溂(はつらつ)と自分の眼を射るように思われたり...
夏目漱石 「行人」
...騒ぐ方ですか? それとも眠る方ですか?」「元気溌溂とします...
牧野信一 「秋・二日の話」
...「陽気のせゐかしら?」――「溌溂過ぎる過ちかね!」――「帰つて寝て了はう...
牧野信一 「まぼろし」
...その青年たちが成人したときその世代の文化的創造力を溌溂旺盛ならしめるために...
宮本百合子 「明日の実力の為に」
...新しい溌溂たる生産能率増進のために...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...精神が微妙に溌溂に動いて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現在、地上の到る処……汽車、汽船の行き尽すきわみ、自動車、飛行機の飛びつくす隈々(くまぐま)に儼然(げんぜん)とコビリ付き、冷え固まっている社交上の因襲、科学に対する迷信、外国の模倣、死んだ道徳観念……なぞいう現代社会の所謂(いわゆる)常識なるものに飽き果(はて)て、変化溌溂、奔放自在なる生命の真実性そのものの表現を渇望する心……すなわち溢るるばかりの好奇心に輝く眼(まなこ)を以て、吾輩の畢生(ひっせい)の研究事業たる「心理遺伝」の実験を見られると、立所(たちどころ)にこれを理解された...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼は身體の中では遽に眠つてゐた何かの力が溌溂として動き始めるのを感じた...
横光利一 「悲しみの代價」
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