「渡す」の意味
手渡す
小説での「渡す」の使い方
...見渡す限り自己沈潛のまるで出來さうもない連中の中に住んでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...果てなき大空の藍色と見渡す草原の緑とが映り紅を潮(さ)した頬(ほお)には日の光と微風(そよかぜ)とが知られた...
竹久夢二 「少年・春」
...一筋に高く潔く直く燃えつぎたるこの光栄の炬火(たいまつ)を手渡す...
太宰治 「HUMAN LOST」
...屋上から見渡すと...
寺田寅彦 「静岡地震被害見学記」
...又嘗ての『無産者新聞』を野間清治に売り渡すことも不可能だったろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...深川(ふかがわ)の小名木川辺(おなぎがわへん)の川筋には荷足船(にたりぶね)で人を渡す小さな渡場が幾個所もある...
永井荷風 「日和下駄」
...湖水を見渡すと汀をめぐつて白骨の如き枯木が水中に亂立して居る...
長塚節 「鉛筆日抄」
...波はづどうんと打ちつけては裾から卷きかへし/\土手のやうに立ちあがつて見渡す濱遠く只眞白である...
長塚節 「濱の冬」
...霧頂は見渡すかぎり...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...この手紙を受取ってクララに渡す者はいずこの何者か分らぬ...
夏目漱石 「幻影の盾」
...「さう言はずに兄哥」「氣の毒だが勝は口書を取つてお係りに引渡すばかりになつてゐるんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なぜわたしたちはこの重要でない手紙を渡すという仕事に没頭しているのか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...私は直ぐにも貴君がこゝを空け渡すと聞いて...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...私が生きている間は邸を人手に渡すなどということはできるものでない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(と先刻の櫛を渡す)さ...
森本薫 「女の一生」
...証書を取って渡すことは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...医者に患者を渡すと間もなく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...侵攻の敵軍へ渡すのみか...
吉川英治 「新書太閤記」
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