...早く頼む」「はい」葉子はしとやかにそういって寄り添うように倉地に近寄ってそのボタンをボタン孔(あな)に入れようとしたが...
有島武郎 「或る女」
...それに添うて、海岸へ出る開いた場所を求めて歩いた私は、学校の庭を通りぬけた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...人目を忍んで寄添う風情に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...多くの子どもや長年添うた夫を明るい世にのこし...
伊藤左千夫 「去年」
...道に添うて、先刻はただ一と目に広く大きいままに見た景色の中につつまれた、小さな一つ一つのみじめな景色が順々にむき出しにされて私達を迎える...
伊藤野枝 「転機」
...より添う様にして歩いて行った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それに添うて三四町行くと...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...私の窓に添うた廊下を往来する足音も絶え...
「草藪」
...よろずの興を添うるものなり...
太宰治 「禁酒の心」
...ながねん連れ添うて来た婆にまで...
太宰治 「十五年間」
...女房(にょうぼう)と連添うて十九年...
太宰治 「新釈諸国噺」
...なお恋しげにひしと寄り添う...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...外の男と添うておりゃ...
直木三十五 「南国太平記」
...さすがに長年連れ添うた神官がそれを見逃すはずはない...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...影身のように附添うたムクも現われては来ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...影と影はひっそりとした足どりで濠端(ほりばた)に添う鋪道(ほどう)を歩いていた...
原民喜 「火の唇」
...しかしながらまた今日までお知らせくださいませんでした恨めしさがそれに添うのもやむをえないこととお許しください」と言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...和御前(わごぜ)はわしの妻として添うてゆけるか」「なにを仰せかと思えば」と...
吉川英治 「私本太平記」
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