...脚下に綿津見(わたつみ)の淵を置きて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...鏡を、ふたつ對立させると、鏡の中に、また鏡、そのまた奧に、また鏡、無限につらなり、つひにはその最深奧部に於いて、青みどろ、深淵の底の如く、物影がゆらゆら動いてゐる...
太宰治 「「人間キリスト記」その他」
...大人の胸ほどの深さのひろい淵(ふち)をこさえていました...
豊島与志雄 「山の別荘の少年」
...すべては再び深淵(しんえん)の中に消えてしまった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無心にその辺の淵をのぞき込んでいると...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中島敦 「和歌でない歌」
...底の知れない悪魔の淵へと誘い入れる積(つも)りでしょう...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...僕たちの紙一重向に垣間見えてくる「死」……何気なく生きている瞬間のなかにめり込んでくる深淵……そうした念想の側で僕はまた何気なく別のことを考えていたものだ...
原民喜 「夢と人生」
...――私は眼を逸(そ)らした――がやがやいう人声が聞えた! 多くの喇叭(らっぱ)の音のような高らかな響きが聞えた! 百雷のような荒々しい軋(きし)り音が聞えた! 炎の壁は急にとびのいた! 私が失神してその深淵のなかへ落ちこもうとした瞬間に...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...されど真淵一派は『万葉』を解きて『万葉』を解かず...
正岡子規 「曙覧の歌」
...東町奉行所に跡部平八郎の与党小泉淵次郎を斬らしめ...
森鴎外 「大塩平八郎」
...そのくせその淵までは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...伊予郡の出淵(いずぶち)などで出来るものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...石像を洪福寺淵(こうふくじぶち)に沈めて置くと...
柳田國男 「日本の伝説」
...川の淵(ふち)などの定(き)まった場所へしずめると雨が降るというのも多かった...
柳田国男 「母の手毬歌」
...と夏侯淵は驚きあわてて黄忠との刃合せの隙を見て戻ろうとすれば...
吉川英治 「三国志」
...「夏侯淵が討たれたと聞いた曹操の憤恨は...
吉川英治 「三国志」
...何役の誰だ」工事を督(とく)していた奉行の山淵右近が...
吉川英治 「新書太閤記」
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