...緑の色が淡い...
太宰治 「帰去来」
...この数箇月来抱いていた淡い反感のようなものが次第に消えて行くのを覚えた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...新聞でも見ながら「ミット」や「オーネ」のコーヒーをちびちびなめながら淡い郷愁を瞞着(まんちゃく)するのが常習になってしまった...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...淡い夜霧が草の葉末におりて四方は薄絹に包まれたようである...
寺田寅彦 「花物語」
...いつとはなし淡い懐かしみも出来て...
徳田秋声 「仮装人物」
...壁の薄浮彫の淡いニユアンスを眺めながら...
富永太郎 「忠告」
...淡い月の光が、空に浮んでる雲の肌に流れて、静かな爽かな晩だった...
豊島与志雄 「公孫樹」
...自分の日々が淡いものであることを肯定する...
豊島与志雄 「過渡人」
...淡い明るみの中に...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...病室の淡い薬の香の籠った温気(うんき)が...
豊島与志雄 「生あらば」
...先刻の窓からはただ茫とした淡い明るみがさしてるきりで...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...かえって私の頭の奥に淡い陰を残した...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...海となる空のはてに淡い...
長谷川時雨 「大川ばた」
...淡い淡いあぢさゐの花……...
原民喜 「魔のひととき」
...それは香水の匂ひなどと違つて極く淡い忘れ難い匂ひである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...同時に又執着に淡い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...『気をつけて行かっしゃれよ』淡い旅情が漂(ただよ)う...
吉川英治 「篝火の女」
...我々の心の一角に触れる淡い情趣が生かされている...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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