...女のもとにばかり入り浸りになつて家には殆んどゐないだらうと云ふ間違つた推察を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...夫もああまで淫蕩(いんとう)生活に浸り込むことはなかったであろう...
谷崎潤一郎 「鍵」
...連日連夜の歓楽に浸りながら...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...ざっとシャボンも使わずに汗を洗い落してから丁子の湯の中に浸りきっていたが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...恋の中に浸りながら恋を静観しうる心の余裕があるものでなければ俳諧の恋の句を作る事はできない...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...彼は人情の慰安の風呂(ふろ)に浸りたかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...透明な湯に浸り、朝夕二度の食事に少量の酒を飲み、湖畔を逍遙した...
豊島与志雄 「山吹の花」
...半ば以上裁判の専門語に浸りきっていたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...憂愁の中に浸り込んでるうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どうしてもその前途と未来の空想に浸りきって...
中里介山 「大菩薩峠」
...又お常の茶屋へ入り浸りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たゞ一と粒種の三河屋の希望を喪(うしな)つた悲みに浸り切つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝靄のほのかに立ち昇る静かな春の水を見ては幸福感に浸りつつ河下の橋を渡つて家路に急ぐ心持であらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...圭介はそう云う考えに浸り切りになって殆ど目もつぶった儘にしていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...どうも温泉に浸りながらでは「マリエンバアドのエレジイ」のやうな切々とした詩は書けさうもないと思へるからである...
堀辰雄 「「浴泉記」など」
...酒浸りのごろつきが高価な椅子に座り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...腰まで水に浸りながら...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それぞれの人種は死に接した孤独に浸りながら...
横光利一 「上海」
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