...徒(いたづ)らに一時の旗鼓(きこ)の勝利と浮薄なる外人の称讃に幻惑するが如き挙に出でしめば...
石川啄木 「渋民村より」
...其時代の娘たちのあがきを浮薄な氣持を少しも加へないでガツチリと書き現はされたよい作だと思ふ...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...浮薄な吉弥のことなどは全く厭になってしまった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...それほど師弟の関係は浮薄な気がします...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...浮薄な都人(みやこびと)からはたちまち田舎ッペイとして...
橘外男 「仁王門」
...丁度科学偏重とか軽佻浮薄な思想とかいうような今日の支配者の用語が無内容で滑稽なように...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...思いあがった浮薄な文字を羅列するか...
豊島与志雄 「情意の干満」
...弱い者が自(みずか)らその弱い事を忘れ軽々しく浮薄なる時代の声に誘惑されようとするのは...
永井荷風 「日和下駄」
...況んや今日の浮薄なる人情を熟知しながら...
蜷川新 「天皇」
...今は有名な美容術師で、派手な浮薄な、如何(いかが)わしい限りの生活をして居りますが、元は外交官の夫人だったという噂のある村岡柳子(りゅうこ)、商売物の化粧品を、フンダンに使った厚化粧の埃及(エジプト)眉毛、濃い紅を含んだ唇も、なんとなく年齢(とし)を超越して仇(あだ)めきます...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...江戸ツ子的浮薄な皮肉とイロニイとで...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...いささかも浮薄な流行になじまぬ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しかし落胆したからと言ッて心変りをするようなそんな浮薄な婦人(おんな)じゃアなし...
二葉亭四迷 「浮雲」
...女王様はそんな浮薄な言葉にお動きになるような方がたではございません...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大将は浮薄な性質の人ではないのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おのれを知る者のためには死す――という侍の道からいえば、太閤殿下の恩顧をかざし、浮薄な人心へ、皷(こ)を鳴らすことだけでも――と、その決心の程は、さすがに、固いものなのである...
吉川英治 「大谷刑部」
...けれど浮薄な世態は...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...軽佻浮薄な日を送りましたね...
若杉鳥子 「職業の苦痛」
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