...彼等通人(つうじん)も肚(はら)の中では如何(いか)に人生の暗澹(あんたん)たるものかは心得てゐたのではないであらうか? しかもその事実を回避(くわいひ)する為に(たとひ無意識的ではあつたにもせよ)洒落(しや)れのめしてゐたのではないであらうか? 彼等の一人(ひとり)...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...在來の家と棟續きに瀟洒な數奇屋好みの小家が建築されてある中に...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...」と息とゝもに娘分は胸を引いた、で、何だか考へるやうな顏をしたが、「山鳥がお友だち、洒落てるわねえ...
泉鏡花 「遺稿」
...東京の諸新聞がこの語を洒落(しやれ)に惡用した結果を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...が、不思議に新らしい傾向を直覚する明敏な頭を持っていて、魯文(ろぶん)門下の「江東みどり」から「正直正太夫」となると忽(たちま)ち逍遥博士と交を訂し、続いて露伴、鴎外、万年、醒雪、臨風、嶺雲(れいうん)、洒竹、一葉、孤蝶、秋骨と、絶えず向上して若い新らしい知識に接触するに少しも油断がなかった...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...お洒落な紳士が一人入つて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...この別荘は瀟洒(しょうしゃ)たる小さい別荘であるが...
高浜虚子 「別府温泉」
...その洒落の手振りをただ形だけ真似てもつともらしくお作りになつては...
太宰治 「右大臣実朝」
...お洒落(しゃれ)だと解釈している...
夏目漱石 「明暗」
...そんな洒落た智惠がありや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...晴れの心中も洒落(しゃれ)ているだろう」お品を抱き上げたまま...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よっぽど洒落れた坊主だと見えるの...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...なんだかちょっと洒落(しゃれ)た店のようで...
堀辰雄 「晩夏」
...今迄とは全然打つて変つて極めて皮相な駄洒落や下賤な口調を事更に平気で言つてのける「気むづかしかつたこと」に反対なピエロオになること――それも私の癖なのです...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...「見てをるよ」といふも少しいかがはしき言葉にて「さうかよ」と悪洒落(わるじゃれ)でもいひたくなるなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...洒嗄(しやが)れた...
三島霜川 「水郷」
...「蝦姑(しゃこ)にするたあ洒落(しゃら)くせえ!」「でも...
宮本百合子 「明るい海浜」
...洒落(しゃれ)たことをぬかすな」三平は...
山本周五郎 「花も刀も」
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