...没却すべからざる特質を有しているからである...
芥川龍之介 「松江印象記」
...その主体性を没却せる...
浅沼稲次郎 「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」
...それらはしずかに彼の住んでいる街と村と国とを没却した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...又は自己を没却して了はなければ他が完全に浮び上つて来ないやうな事実...
田山録弥 「自他の融合」
...他方では一人一人に生きた個性をもった人間の踊り子が画面ではほとんどその個性を没却して単に無意味な線条を形成している...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...そうでなければインテリゲンチャの特有な社会的役割は没却され...
戸坂潤 「科学論」
...一切の主観を――没却することが自然主義客観描写の根本となる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...主体が没却されて...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...すべて光仙林のうちに没却してはいますけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の長所を没却して...
中里介山 「大菩薩峠」
...モンペとしてはステーブルファイバーでは地方色の趣味が没却される点もあるが然し時節柄の意味に於て国産ステーブルファイバーを以て試製させて見た...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...独創性を没却して文学作品を論ずることは不可能である...
平林初之輔 「文学方法論」
...理性を没却し常識に追放され...
牧野信一 「鱗雲」
...「頭の中へ持ち応えてゐる六ヶ敷い仕事!」も「愉快な韻文的空想!」も「架空の物語!」も「眼の前の細事は一切没却した広大無辺な無呵有の空に咽んでゐた筈の忘我の詩境!」も「ナンシー・リー」も「電話!」も「怖ろしい吹雪!」も「たゞ見る一面の雪景色!」も「……一気呵勢!」も...
牧野信一 「雪景色」
...これは前人の名づけた名前を没却する悪意ではけっしてない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...誰にも省みられなくなった原因は特色の没却...
柳田國男 「書物を愛する道」
...観世流の美点を没却した憾(うらみ)があった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...実用性と現代性を没却してゐない...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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