...都の雑沓(ざっとう)が物憂(ものう)きまま家族の勧めに従い...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...雑沓をきわめた往来のまんなかで...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...淺草の仲見世のやうな雜沓でした...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...ぼくは雑沓(ざっとう)するスモオキング・ルウムの片隅(かたすみ)にしょんぼり腰(こし)を降ろしていたのです...
田中英光 「オリンポスの果実」
...敷居の溝と沓(くつ)ぬぎのあたり一面に血がこぼれているのではないかと打たれました...
中里介山 「大菩薩峠」
...雑沓のなかで文学のことを考えていると...
原民喜 「ある手紙」
...路は来た折よりも更に雑沓していた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...急ぎ足に沓脱(くつぬぎ)へ下りて格子戸に添ひし雨戸を明くれば...
樋口一葉 「わかれ道」
...沓脱(くつぬ)ぎ石の上でそれをつっかけながら...
本庄陸男 「石狩川」
...切符売場式の店の窓口からボンヤリ戸外の雑沓(ざっとう)を眺めているのが常です...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...花時にもひどい雑沓はなかつた...
正宗白鳥 「花より団子」
...脚絆(きゃはん)を巻(ま)いたり藁沓(わらぐつ)をはいたり...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...沓掛から、きっちり予定通り八月三十一日に網野さんは帰って来た...
宮本百合子 「九月の或る日」
...醫院は午前中立てこんでゐて玄關の沓脱石は靴の列で...
室生犀星 「はるあはれ」
...押すな押すなの大雑沓を極めた...
夢野久作 「暗黒公使」
...沓野(くつの)村のお帰りに立ち寄られた象山先生――あの松代(まつしろ)の佐久間修理(しゅり)殿じゃ...
吉川英治 「銀河まつり」
...彼の沓(くつ)を拾って...
吉川英治 「三国志」
...沓(くつ)をあげて...
吉川英治 「三国志」
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