...もう日が何時しか沈んだと見えて...
石川啄木 「道」
...「あんな過去……」沈んだ空虚が来た...
犬養健 「朧夜」
...そう沈んだようには見せたくなかったので...
岩野泡鳴 「耽溺」
...母は初めて傷を見て痛々しさうに沈んだ口を開いた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...あんなに物思ひに沈んだ表情でこの地帯を行くのかと...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...空が曇ったのか日が上野の山へかくれたか畳の夕日が消えてしまいつくつくほうしの声が沈んだようになった...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...あとには緑の泡が人の沈んだところを示すばかりだ...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...深い憂愁に沈んだり……なんだか自分で自分が分らなくなっていますと...
豊島与志雄 「肉体」
...教室は急に谷底にでも沈んだやうにひつそりして...
南部修太郎 「猫又先生」
...重い、沈んだ、真黒な気分がいくらか引立つて来た...
平出修 「逆徒」
...中間くらいのところまで沈んだころに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...非常にうち沈んだ気もちになって...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...云ひ知れない仄かに沈んだ雰囲気があつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...主婦は何か考えに沈んだ様にしてじいっと椅子から動かなかった...
宮本百合子 「黒馬車」
...意地になったり深刻ぶって無理をする気は微塵もないただズルズルと何も思わずズルズルとドブドロの一番底に沈んで行き沈んだ自分を...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...金吾 (沈んだ声)お晩で...
三好十郎 「樹氷」
...しかも甲野さんが放火されたでしょう」「見えないんだ」徹之助は沈んだ声で云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...呉は一たん喪色(もしょく)の底に沈んだが...
吉川英治 「三国志」
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