...赤い月が音もなく海に沈むのを見守つてゐた...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...親船の沈むのを見る...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...』と楠野君の声は沈む...
石川啄木 「漂泊」
...うれひに沈むをさな兒が...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...しかれどもこの快楽を得る能わずとて落胆失望に沈むは汝のいまだ事業に優る快楽あるを知(しら)ざればなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...沈むにつれて、下の方から巨大な船体が見えてきました...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...・いつしよにくりやへとびこんだは蛙の子・ゆふざればトマト畑でトマトを味ふ・さびしうなつてトマトをもぐや澄んだ空・煙ひろがるゆふべの山はうごかない八月廿七日晴朗、新秋清涼の気天地に満つ、身辺整理、心境平安、澄んで沈むのか、沈んで澄むのか、とにかく落ちついた...
種田山頭火 「行乞記」
...弟すなわち大尉は底の方へ沈むろくでなしなんじゃ」「大尉は零落の揚句...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...太陽は東天より出でて西に沈む...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...そういう風変わりな学者の逆境に沈むのは誠にやむを得ないことかもしれない...
寺田寅彦 「時事雑感」
...大君のためには何にか惜しからん薩摩のせとに身は沈むともくもりなきこころの月の薩摩潟おきの波間にいまぞしずめり余獄に入り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...癈兵院の丸屋根の向こうに太陽が沈む時に必ずしめられた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...破(こは)れるか沈むかしてくれゝばよいと祈つた...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...つぎの瞬間には沈むかという危険な状態でメリク岬の鼻をかわしたが...
久生十蘭 「海難記」
...頼盛 泡とも見える淡路島に沈む月は...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...日が沈むと、村の往還は人通りも絶える...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...もう矢代は動き出した橇を眺めても興味が起らず沈むばかりだった...
横光利一 「旅愁」
...世を建直す大きな波へ浮び沈む塵芥(ちりあくた)よ...
吉川英治 「源頼朝」
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