...気まぐれにもここに訪れてこようとはしない...
薄田泣菫 「水仙の幻想」
...気まぐれに面白半分に実業熱にうかされる素人とのとうてい我慢の出来ないところを平気で切り抜け...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...女房の持っていた拳銃の最後の一弾が気まぐれに相手の体に中(あた)ろうと思って...
太宰治 「女の決闘」
...ほんの気まぐれに...
寺田寅彦 「柿の種」
...いつか須田町(すだちょう)で乗換えたときに気まぐれに葉巻を買って吸付けたばかりに電車を棄権して日本橋まで歩いてしまった...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...単に子どもが気まぐれに描いたものだと思わせたいというのがあるのでしょう...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...気まぐれにも程がある...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...気まぐれに彼女の色褪せた姿を捉えてきたのであろう...
豊島与志雄 「理想の女」
...その人が気まぐれにどうでもすることの出来るおもちゃになってしまいましょう...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...寛大なウィリアム・ウィルスン――オックスフォードでもいちばん高潔でいちばん気前のいいあの自費生――彼の乱行は青年の放肆(ほうし)な空想のさせる乱行にすぎず――彼の過失はまねのできぬ気まぐれにすぎず――彼のいちばん暗い悪徳も無頓着(むとんじゃく)な血気にまかせてする放蕩にすぎない(と彼の取巻き連の言う)あのウィリアム・ウィルスン――がそういうようなことをしようと疑うよりは...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...ふとした気まぐれにそれを嘘だと思ってみるような心持ちであった...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...こないだ秋篠の里からゆうがた眺めたその山の姿になにか物語めいたものを感じていたので、ふと気まぐれに、そこまで往ってその昔の物語の匂いをかいできただけのこと...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...(御歌会派(おうたかいは)の気まぐれに作る長歌などは端唄(はうた)にも劣り申候)しかし或(ある)人は難じて長歌が万葉の模型を離るる能(あた)はざるを笑ひ申候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...気まぐれに拵えた紫前掛...
宮本百合子 「毛の指環」
...そして何かの手で気まぐれに作られた人間が生きて行くことに耐えて行くためには...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...唯その気まぐれによりてなすなり(サルスティウス)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...気まぐれに、二人が人の肩ごしに覗(のぞ)きこんで見ると、どうやら香具師(やし)が口上(こうじょう)を述べたてているものらしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...飲みなれぬ酒に胸をただらし気まぐれに乗った郊外電車をとある駅に棄(す)てると...
蘭郁二郎 「自殺」
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