...「その歯朶(しだ)のもう一つ下のを見て御覧...
鈴木三重吉 「桑の実」
...」私はもとのように歯朶の葉をそっと菌に被せかけた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...裏山から歯朶を五六本折ってきて瓶に挿した...
種田山頭火 「雑記」
...歯朶の芽が興を引く...
種田山頭火 「旅日記」
...顔にふるる芭蕉(ばしょう)涼しや籐(とう)の寝椅子(ねいす)涼しさや蚊帳(かや)の中より和歌(わか)の浦(うら)水盤に雲呼ぶ石の影涼し夕立や蟹(かに)這(は)い上る簀(す)の子(こ)縁(えん)したたりは歯朶(しだ)に飛び散る清水(しみず)かな満潮や涼んでおれば月が出る日本固有の涼しさを十七字に結晶させたものである...
寺田寅彦 「涼味数題」
...それから大屋の畑の方へ歯朶を見に行つた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...径二尺もあらうと云ふ美事な歯朶が...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...彼は歯朶がほしくなつて来た...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...蝦蟇は歯朶の茂みの奥に腹をふくらまして跪坐しており...
豊島与志雄 「夢の図」
...足もとには末枯れた春日歯朶や厚い青苔がふかふかとあつたかい...
橋本多佳子 「椎の実」
...私達は若葉の歯朶(しだ)で縁どられたヴェランダに腰を下ろして...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...鋸歯朶や孔雀歯朶が露を含んで...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...おみなへし、へらしだ、われもかう、烏萩、こうや万年草、いちはつ、狐の行灯、烏瓜、ぶらぶら提灯花、孔雀歯朶、盗棒萩、犬虱、しほん、獅子舞ひ蓮華、猫柳……等々と、一見見渡したゞけで忽ち百種類も数へあげることが出来るのである...
牧野信一 「バラルダ物語」
...)歯朶の葉の上から真つさかさまに地上に転落した...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...鬼歯朶の葉が二枚...
室生犀星 「故郷を辞す」
...歯朶(しだ)や杉菜が覗いていた...
森鴎外 「雁」
...まるであたり一面の歯朶の山野は狂人の放し飼いをしてある牧場みたいなものであった...
横光利一 「馬車」
...いつの間にやら夢殿村が丁度正面へ廻って来ていて歯朶の葉むらの中からはっきりと現れたので...
横光利一 「馬車」
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