...他(はた)で聞いてさへ氣羞かしくなる自惚れを語つたつて何うなる? 社の校正に此の頃妙な男が入つて來たらう? 此の間僕は電車で一緒になつたから...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...毎日続く此の頃の天気が...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...(此の頃バリカン式と云ふ鉛筆削りが出来たので大分助かるが...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...分けても此の頃は種々(いろん)なことが心の面白くないことばかりで...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...此の頃その銀行が破綻を来したので...
徳田秋聲 「草いきれ」
...四此の頃、争議団本部宛に、松金の犠牲者と家族に対するメッセージを送った団体があった...
戸田豊子 「鋳物工場」
...――あなたは此の頃よく出掛けるのね...
中原中也 「夢」
...此の頃の予備門に就(つい)て話して置くが...
「私の経過した学生時代」
...僕は此の頃鰡=おつとせいの信仰に...
新美南吉 「海から歸る日」
...此の頃女修験者の梅仙女は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...竹箆(たけべら)に代るやうな淺ましい此の頃でございました」平次は慰め兼ねました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は此の頃は、絶対に夜半でなければ眠れないので、露子には十一時頃にさきに眠るように命じました...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...此の頃新しくおこつた大日向教(おほひなたけう)とかの会計事務に勤めを持つやうになつた為である...
林芙美子 「浮雲」
...かうやつて林の中をひとりで歩くことなど殆ど無いといつていい此の頃の自分のことをかへりみた...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...その昔頼母しがられた頃はいざしらず、此の頃の、出たらめの、安受合の、ちやらつぽこだと思つてゐた久保田君が、尚斯くの如き靜寂至純なる藝術境を把持して、完全無缺な作品を發表し得る事の不可思議に驚いたのだ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...此の頃になってつれづれ草ばかりでなく...
室生犀星 「庭をつくる人」
...此の頃新聞に出て居りますが...
森鴎外 「假名遣意見」
...此の頃東京市では強盗が頻々(ひんぴん)と出没する...
山本周五郎 「青べか日記」
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