...此刹那の經驗を説明するものとしてアリストフアネスの神話的假説を笑はないであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...此處に又其の遺植の梅あり...
大町桂月 「梅の吉野村」
...此間私はかうある人に云つた...
田山録弥 「行つて見たいところ」
...さて実際此処に来て見ると...
田山録弥 「浴室」
...丁度此の思想と釋言の齊中也との思想とは大體一致するのであつて...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...此考えに基礎を置いて...
直木三十五 「大阪を歩く」
...余は此の女に白地の浴衣を着せて白い手拭をかぶせて素麺をさらさして見たいものだと思つた...
長塚節 「佐渡が島」
...この手記をお前に書き與へよう爲めに此處へ來たのだつた...
南部修太郎 「疑惑」
...無實の罪で首を切られて御慈悲が聞いて呆れらア」此處にもまた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此家の遠縁ださうぢやないか」「え...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「此火箸は匕首の積りだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...但し此の邊には顏の白い狐が化けて出るとは其後聞き及んだことである...
濱田耕作 「温泉雜記」
...此戯をやるものゝやうに記し...
原勝郎 「鞦韆考」
...むかし覺ゆる嫗樣の色はなけれど蔭ゆかしき美人の末の四十女、切髮姿に被布の好みも何處やら洒落て、良人なき後の世渡りは昔し覺えの三味も流石とはゞかりて、月琴の師と聞くぞをかしき、お辰は長羅竿に一服すひて與之助に手渡ししつ瀬川さま私しの言ふは當りましたろ、よい加※になされませや、さもなくてさへ母樣の御苦勞は山ほどなるに、よい年しての大供樣が、髭くひ反らして甘ゆるは可愛けれど、すねるぢれる、何で御坐ります、お腹が立たば寢かしてお置きなされと片頬に笑みてたしなめれば、異見は眞平、よう/\逃げのびて、此處で二の矢は御免蒙むりたし、理屈は捨てゝ陽氣におもしろく、我が平常は知り※き給ふお辰樣が匕加※に、嬉しくをかしと思ふ話を聞かせ給へといへば、夫れは造作もなきこと、春さく堤の花よりも美く、秋てる中洲の月よりも清く歌舞の菩薩が手を盡くす物の音も及ばねば、お前樣がお好きの畫や歌や何の何の、見れば嬉しく、聞けば床しく、ぢれも肝も悉皆(みな)おさまりて、思ひ出してさへ魂のふらつく樣な事が御座んす、とは又何ぞと問へば、身邊(あたり)の新聞をつきつけて、夫れ此處に、と指さすは新の字、これは解からぬこと禪僧が問答でもあるまじと笑へば、お辰眞面目に、眞言の秘密で御坐んすぞえ、其字を一ト目御覽じるよりお胸に現はれる影は可愛らしき島田髷にじやばらの結び下げ、兄樣此字は何と讀みますると御本を前にかしこまりしお姿が見えます筈、何と無類(るゐ)にお嬉しかろと、言ひ終りておほゝと笑へば、馬鹿なと一言くるしげに笑ふ...
樋口一葉 「花ごもり」
...このごろの私にとつてはこの此類のない作家が彼獨自の新しい方法で絶えず人生の姿を明らかにしてゆく――その見事な過程のみならず...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...しかし此處にはそれよりもつと恐ろしいものがある...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...彼は三四年も此の佐世保の土地へ居馴(ゐな)れてゐるので何かとくはしかつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...」枳園立之(きゑんりつし)は此年二十二歳...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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