...彼は恐らくこの憂欝(いううつ)な気分の中に...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...愛宕山(あたごやま)の欝蒼(こんもり)した木立を背負(しよ)つた様(やう)にして立つてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...暖炉の火気に欝した室内の空気を入代へて居た...
石川啄木 「病院の窓」
...花屋は欝金草の鉢をいくつも抱(かか)へて會釋(ゑしやく)しながら博學の君の讀書を妨げて眞に相濟まずといふ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「欝金草賣」
...民衆のエネルギーは欝積(うっせき)したままだ...
高見順 「いやな感じ」
...米 一升二合朝月暈をきてゐる今日は逢へる朝風へ蝉の子見えなくなつた朝月にしたしく水車ならべてふむ・水が米つく青葉ふかくもアンテナ夾竹桃赤く女はみごもつてゐた合歓の花おもひでが夢のやうに・柳があつて柳屋といふ涼しい風汗はしたゝる鉄鉢をさゝげ見まはせば山苺の三つ四つはあり・鉄鉢の暑さをいたゞく・蜩よ、私は私の寝床を持つてゐる七月十五日曇、降りさうで降らない、すこし憂欝...
種田山頭火 「行乞記」
...やゝ沈欝、しばらく散歩...
種田山頭火 「其中日記」
...欝欝たへがたくして...
種田山頭火 「旅日記」
...底無しのとてもやりきれぬ欝陶しさとして押し寄せるのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...」彼がテーブル掛けにうつ向いた時彼の長い幽欝(ゆううつ)な顔はいよいよ長くより幽欝になった様に思われた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...」陰欝な彼の眼付を...
豊島与志雄 「或る素描」
...自分の陰欝な気分を払い落そうとしながら...
豊島与志雄 「好意」
...凡てのものを陰欝な気分で塗りつぶす...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...空を蔽う欝蒼たる森林の気に圧せられて...
豊島与志雄 「山吹の花」
...欝金(うこん)の蔽(おい)が春を隠さず明らかである...
夏目漱石 「虞美人草」
...その土手の上には蓊欝(こんもり)した竹藪(たけやぶ)が一面に生(お)い被(かぶ)さっていた...
夏目漱石 「明暗」
...それから陰欝(じめじめ)した長雨が幾日も幾日も降り続くと...
室生犀星 「愛の詩集」
...楢沢の平野は良樹(りやうじゆ)蓊欝(おううつ)として森林事業に望(のぞ)みあり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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