...五位は綿の四五寸もはいつた、黄いろい直垂(ひたたれ)の下に、楽々と、足をのばしながら、ぼんやり、われとわが寝姿を見廻した...
芥川龍之介 「芋粥」
...さもがつかりしたやうに楽々とつかまつてしまふのです...
芥川龍之介 「河童」
...啓吉はさほど楽々とは誘惑の外に出られなかつたかも知れない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...芭蕉はやはり楽々と蕪村に負けぬ効果を収めてゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...婆やはそのすぐあとから楽々と跟(つ)いていくことができた...
有島武郎 「星座」
...如何なる大破壊も如何なる大建設も二十五年間には優に楽々と仕遂げ得られる...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...無造作に楽々と乗りこなしているところは...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...あまり何時でも楽々と画かれているように見えるせいかとも思う...
寺田寅彦 「二科会展覧会雑感」
...あらゆる革命に楽々と身を処してゆけるのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それも十が十まで楽々とできた...
夏目漱石 「明暗」
...さうすると四斗樽は、楽々と担げた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...五貫目玉五十丁撃は楽々と出来る筈だ」「――――」「繁代に貴公の『秘巻』を奪い取らせたのは...
野村胡堂 「江戸の火術」
...楽々とはずして中へ踏込みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ちつとも、楽々となンか、してないわ...
林芙美子 「浮雲」
...楽々として、而もたゆみなく努力してゆくことにある愉しさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人情味のある源氏であったから、すぐに返歌が書かれた、非常に楽々と、かへさんと言ふにつけても片しきの夜の衣を思ひこそやれごもっともです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...寺へもどっても、この騒ぎに――また、自分と同じ師を持つ同門の者の不安をよそに、楽々と、眠るわけにはゆかない気がする...
吉川英治 「親鸞」
...そうして楽々と寝そべって...
蘭郁二郎 「足の裏」
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