...楽々と帽子を手に入れる様な人は恐らく居(ゐ)ないだらう...
芥川龍之介 「拊掌談」
...地下戦車は、まるで雪を削(けず)るロータリー車のように、すこぶる楽々と、赤土の中へもぐっていった...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...そんな楽々とした呑気な次第ではございませぬぞ」正造は怒号の頂体でプッツリ言葉を切って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...楽々と口にするのにびっくりした...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...そして楽々と手足を伸ばして甘い眠りに沈むのであった...
徳田秋声 「足迹」
...あらゆる革命に楽々と身を処してゆけるのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...母親は後で楽々と産をするのです)...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...ありきたりの日常性の中に楽々と生きることである...
中井正一 「絵画の不安」
...如何にも、楽々として、愉(たの)しさうに見えるよ」「あら、厭だわ...
林芙美子 「浮雲」
...自分の家のやうな楽々とした寝やうである...
林芙美子 「浮雲」
...いかにも楽々と大作を次から次へと発表してゆくエネルギーにおいて私たちを驚嘆させるが...
平林初之輔 「ヴアン・ダインの作風」
...一台の貨物自動車に楽々と積み込まれてゐた...
牧野信一 「鏡地獄」
...それで返つて楽々と泣ける気がするのであつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...しかし彼れの労働者の労賃は家族を楽々と養うには足りないであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...人情味のある源氏であったから、すぐに返歌が書かれた、非常に楽々と、かへさんと言ふにつけても片しきの夜の衣を思ひこそやれごもっともです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そうして私達は互に疑い合いながらも翌日になれば全部の仕事が出来上って楽々となることを予想し...
横光利一 「機械」
...――で物干しから用心のない戸を開けて、こんばんはといいたいくらい、楽々と、二階へはいって来た...
吉川英治 「治郎吉格子」
...寺へもどっても、この騒ぎに――また、自分と同じ師を持つ同門の者の不安をよそに、楽々と、眠るわけにはゆかない気がする...
吉川英治 「親鸞」
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