...」側にゐた清楚なすがたをした年増の女性が誰に云ふともなく...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...あの四君子(しくんし)に喩(たと)へられてゐるやうな清楚(せいそ)なものではなく...
犬養健 「朧夜」
...それが如何にも主峰は主峰だけの威嚴を示してゐるかのやうで雲に隱れた部分は距離が遠いせゐか清楚な夏の色も暗緑色に掻き曇つて恐しさうな感情を與へてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...それに反して好く晴れた日の駒ヶ岳は清楚な感じがある...
近松秋江 「箱根の山々」
...楚の項羽が、虞美人を抱いて泣き、本朝では、源九郎と、静の故事(ふるごと)など――外に向っては、天下の経綸を論じ、且、行うのは、大丈夫(だいじょうふ)の本懐なり、又、使命でもござりまするが、内へ入って、喃々(なんなん)と、惚れた女の手玉にとられるのも、人間、男女の、生れた時よりの大道で、天下を救うのと、その是非、その大小、必ずしも、痴情を、卑しむことはできませぬ」「それで――」左源太は、うるさそうに、冷たく云った...
直木三十五 「南国太平記」
...此(かく)の如く脆弱(ぜいじゃく)にして清楚(せいそ)なる家屋と此の如く湿気に満ち変化に富める気候の中(うち)に棲息(せいそく)すれば...
永井荷風 「江戸芸術論」
...臣が辺境に養うところの兵は皆荊楚(けいそ)の一騎当千の勇士なれば...
中島敦 「李陵」
...楚水さんに留められて...
夏目漱石 「それから」
...あの楚々(そそ)たる可憐(かれん)な風姿とは...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...僕の目にはあまりに可憐で清楚なものが微笑みかけ...
原民喜 「魔のひととき」
...其四面楚歌の聲の中に立つて...
三島霜川 「自傳」
...楚服はもとよりこの后も多少半男女がかった変り物だったらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...内部はすべて清楚な日本座敷で...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...四面楚歌(しめんそか)の潮の中だった...
吉川英治 「私本太平記」
...それにせよ今はどこも四面楚歌(しめんそか)である...
吉川英治 「私本太平記」
...楚王(そおう)と虞氏(ぐし)の恨みも偲(しの)ばれた...
吉川英治 「新書太閤記」
...……ですから、あんなあどけない容子(ようす)もありながら、折にふれては、男も及ばない剛毅(ごうき)なところがあったりして、私なども、ままびッくりさせられることがあるのでございます」尼のことばが切れたのは、そのとき当の於通が、ふくさに茶碗をのせ、楚々(そそ)と、友松のまえにそれをささげて来たからであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...賢者孔子が楚に用いられたならば自分たちがあぶないと考えた...
和辻哲郎 「孔子」
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